「自分で産んだ子供なのに、この子を無条件に可愛いと思えない」
あなたは、そんな根深い悩みを抱えていませんか?
子供を産んだ瞬間から、愛おしさや感動でいっぱい。どんなに疲れる育児であっても、子供の寝顔や笑った顔を見れば、悩みは一瞬で吹き飛ぶ!そんな風に明るく話せる人と自分を比較して、苦しくなってはいないでしょうか。
この記事では「自分の子供が可愛くない」という心の悩みを、根本的に解消する方法を考えていきたいと思います。
「子供が可愛くない」と自己嫌悪に陥ってしまう
まず、自分の子供を可愛いと思えない自分を、否定したり、ダメな母親であると思ったりすることをやめましょう。
問題を解決するためには、まず自分の率直な気持ちや状況を受け入れて、認めることからスタートしてください。
あなたがこの記事を探し出したのは、子供の育て方について深く悩み、どうにかしたいという思いがあったからではありませんか?
子供を愛したい、幸せに育てたいという思いがあるからこそ、こうして問題に向き合おうとし、その原因を知りたいと思ったのではないでしょうか。
人間には「母親」と「そうでない人」の2種類しかいないのではなく、感じ方や考え方など非常に多様性に富んだ人が生きています。
子供を無条件に愛せる「根っからの子供好きな人」もいれば、努力して努力してやっと愛情深くなれるという人もいる。そうした個々の違いを知って、自分を認める作業をまずやっていきましょう。
「子供が可愛くない」と思ってしまう原因
子供が可愛くないという悩みには「愛情」の他に、さまざまな原因が潜んでいるかもしれません。ここでは、子育てを困難にしてしまう理由をいくつかあげてみます。あなた自身に当てはまることがないかどうか、振り返ってみてください。
ワンオペ育児が辛く、育児ノイローゼになっている
1日中一人きりで育児と家事を背負っている、という状況はありませんか?現代では、日中母親が一人で子供の面倒を見るのが当たり前となっています。
もちろん、夫婦での子育て、家族全体での子育てが望ましいと叫ばれていますが、まだまだ現状は完全に変化していないのです。
・育児の悩みを相談できる人がいない
・夫が激務で家にいない
・夫が育児に協力してくれない
・実家に頼れない事情がある
・近所から孤立している
このように、たったひとりで子供を育てているという孤独感や、疲労やストレスが溜まっても、どこにも頼れないという緊迫した状態はとても危険です。
このような「逃げ場がない」という状況にあるだけで、人間のストレスレベルは大きく上がります。
例えば、本当にしんどい時は夫に子供を見てもらったり、実家に帰ってリフレッシュしたりということができる場合、それだけでストレスレベルは下がります。
「逃げることができる」と分かっているだけでも、ストレスの感じ方や疲れの感じ方が変化するということなのです。
母親としての自信がない
いつもストレスが溜まり、疲れていて家事が思うように進まなかったり、子供の育て方がわからず不安でいっぱいだったりすると、母親としての自信を失ってしまいます。
「自分はダメな母親だ」という思いがあると、子供を無条件に「可愛い」「愛おしい」と思うのは難しいです。
「自信」というのは、小さな成功体験の積み重ねでできていくもの。しかし、子育てにはなかなか達成感や成功体験を得る機会がありませんよね。
家事だって、毎日同じ作業をずっと繰り返すばかりで「終わり」がない仕事です。
他の仕事に比べ、母親が大きく評価されたり、対価をもらったりすることができないため、母親の自信を育てる機会がほとんどないことも、子供を愛せなくなる原因です。
親に愛されず育った為、愛情の受け方を知らない
子供を可愛いと思えない、ということは「愛情」を感じられないということです。その原因は、もしかしたらあなた自身が真っ当な愛情をもって育ててもらった経験がないせいかもしれません。
あなた自身の子供の頃を思い出してみてください。あなたは、親から無条件に愛された記憶がありますか?特別寂しい気持ちやつらい気持ちになることなく、すくすくと育ってきた実感がありますか?
自分の育った家庭環境や、親との関係に何かわだかまりを感じている場合、あなたは「親から子供」への真っ当な愛情の与え方を知らない可能性があります。
その「わからない」という気持ちが、子供を可愛いと思えないという悩みに繋がっているかもしれません。
親子関係を改善するための方法
あなたは今、子育てが楽しくない、子供が可愛くないと思っているかもしれません。しかし、この状況はよくないと自覚しているでしょう。
「どうにかして子供を可愛がって育てたい」と思っているのです。そこで、まず考えられる対応策を紹介します。
一朝一夕に解決するとは限りませんが、何かのヒントになる可能性があるため、ぜひご自身の子育てと照らし合わせて考えてみましょう。
【親子関係の改善法1】子供と離れる時間を作る
まずいちばん大事なことは、子供と24時間ずっと一緒の状況を打開することです。普通に子供を可愛いと感じながら育てている人でも、子供と四六時中一緒の生活にはストレスを感じるものです。
子供が可愛くない、愛し方がわからないという悩みをもっているのであれば、なおのこと子供に付きっ切りの生活は苦しいはず。
どんな方法でもいいので、子供と離れて、自分の心に従って過ごす時間を作ってみてください。
・両親に預ける
・夫に預ける
・ファミリーサポートやシッターサービスを使う
・保育園のショートステイを利用する
・数時間でも友人に見ていてもらう
子供を預けることに罪悪感を持ってはいけません。子供が可愛いと思えずに、つらく当たったり、イライラした雰囲気で過ごしたりするよりも、一時的に子供と離れる方が得策です。
行政のファミリーサポートや、保育園のショートステイ、シッターサービスなどは理由を告げずに預けることもできます。
また、家族が育児や家事に協力的でない場合は、本気で悩みを訴え、話し合いの場を設けることは不可避です。
この先も続いていく育児。家族との連携がとれないままでいることを、放置しないよう、訴えかけてみてほしいです。
【親子関係の改善法2】 自分の気質を知る
冒頭でもお話したように、人の性格は一種類ではありません。子供が好きな人もいれば苦手な人もいる。子育ても家事も、スムーズに難なくこなせる人もいれば、1つ1つに時間がかかったり、立ち止まってしまったりする人もいます。
背が高い人は、高いところのものを簡単に取ることができますが、背が低い人にとってはとても大変な作業に思えますよね。子育ても同じことです。子供の気持ちを汲み取ることが苦手な人だっているし、子供の大きな泣き声や癇癪に耐えるのが苦手な人もいます。
自分に「もっとできるようになれ!」と強いるのでは、つらくなるばかりです。自分は子育てにおいてどんなことが苦手で、どんなことが得意なのかを知るのも必要です。自分の性格に対して、どんな向き不向きがあるのかを知ると、その後の対策に役立ちますよ。
【親子関係の改善法3】 自分の心の問題を掘り起こしてみる
あなたは、自分の親からどんな風に育てられてきたか、振り返って深く考えてみた経験はありますか?
どんな愛情をもらい、どんな嫌な思いをしたか。これを振り返って分析すると、なぜ自分が子供をかわいくないと思ってしまうのか、その原因がわかるかもしれません。
人は、自分の中に幼少期の満たされない思いがあると、他人を心から愛せません。幼少期の満たされない思いは、時間が経っても風化することはなく、どんどん固着して生きづらさを増加させます。
子供を本当の意味で愛したい、可愛いがって育てたいのであれば、まず自分の子供の頃を思い出して、つらさを抱えながら生きてきたことはないか、考えてみてください。
【親子関係の改善法4】 たった一人でもいいから、悩みを話せる相手を見つける
悩みをひとりで抱え込んだままだと、解決はどうしても遅くなります。本当の気持ちの一部でもいいので、誰かに話せる機会があると理想的です。
それは夫でもいいし、友人でもいいです。特に、お互い親という立場である夫には、悩みを話して共有できると良いですね。
もしどうしても身近な人で、相談できる人がいないのなら、ネット上のフォーラムやSNSでもいいでしょう。
ネットの世界には、非常に多様性のある人々が集まっています。同じ悩みを持っている人や、以前は悩んでいたけれど今は乗り越えている人なども、見つけることができるかもしれません。
たった一人でもいいので「子供がかわいくない」という悩みを吐き出してみましょう。
ネット上で「自分の悩みは受け入れられる」と知ることができると、身近な人や家族に対して、面と向かって気持ちを話すことができるようになることがあります。
「子供が可愛い」と思えない悩みはあなただけではない!
自分で産んだ子供なのに、かわいくない。子供の正しい育て方や、接し方がわからない。そんな悩みを抱えているのは、あなただけではありません。
なかなか人には離せない悩みであるために、隠している人が多いだけです。つまり、あなたが母親として失格なわけでもないし、異常なわけでもありません。
営業職に向いていない人が、成績が伸びずに悩んでいるようなもので、決してあなたの人格に問題があるというわけではないのです。
しかし、子育てはどうにかしてやっていかなければならないものです。向いていないからといって、仕事のように転職することができませんよね。
だからこそ、原因を特定して、対処法を考えていく必要があるのです。いちばん大事なことは、自分を卑下して自信をなくさないことです。
子育ては何年続けても、完璧にできる人などいないのです。道ですれ違う優しそうなお母さんだって、子供にどんな愛情をかければよいか悩んでいるかもしれません。
自分だけが特異体質なのだと思わず、ゆっくりと向き合っていくことが大事なのではないでしょうか。
▼関連記事