小学生がキッズケータイやスマホをもつことが珍しくなくなった現在、連絡手段としてLINEを使うこともあるでしょう。ところがLINEを通して、トラブルや犯罪に巻き込まれることも少なくありません。SNSの利用と同じように注意が必要なLINEの利用。
今回は、子どもがLINEを使いたいと言ったときに確認したい、4つのことを紹介します。
子どもだってLINEを使いたい
まず、子どもからLINEの利用を相談されたとき、頭ごなしに否定しないようにしましょう。友だち付き合いが多様化しており、遊ぶ約束や学校の出来事についてなど、LINE上でやりとりが行われている場合もあります。子どもの「LINEを使いたい」という言葉の裏には、「仲間外れになりたくない」「もっと上手な友だち付き合いをしたい」というメッセージが隠れているかもしれません。大人にとってなくてはならないコミュニケーションツールとなっているLINEを、子どもも同じように使いたいと思うのは無理もありません。自分の子どもの頃と比べるのではなく、今子どもが置かれている状況を判断するようにしてください。
子供がLINEをどんな目的で使うのか、確認する
子どもがLINEを使いたいと言ったときに確認したいこと、まず一つ目は「LINEを使う目的」です。先述したように、友だち付き合いとしてLINEが必要なのか、習い事や塾の送迎など親子間の連絡手段として使用したいのか、またはもっと別の理由があるのか…。LINEを使う目的を確認し、その目的以外には使用しないことが大切です。「仲の良い友だちとやり取りしたくて」始めた場合でも、いつの間にかLINE上の友だちが増え、グループでのやり取りや個人チャットにかかる時間が増えていくことがあります。LINEが子どもの負担とならないように気を付けましょう。
LINEを使ったトラブルや犯罪に関する情報を子供に共有する
ツイッターやインスタグラムなどのSNSと同じように、LINEが原因となるトラブルや犯罪は多くあります。子どもはLINEの楽しい面や便利な面しか考えていませんが、少なからずリスクが伴うことも伝えましょう。「出会い系」や「架空請求」などの犯罪はもちろんですが、子ども同士の「未読・既読無視」「LINEを使ったいじめ」など、LINEが思わぬトラブルを招くこともあります。例えLINE上で行われる文字のやり取りであっても、相手の気持ちを思いやり、口に出しても大丈夫な言葉を選ぶように指導する必要があります。
フィルタリング機能や友だち追加機能の設定を子供と行う
三つ目に、LINEの基本設定を変更することです。直接LINEを教えていない人から連絡が来たり、出会い系アカウントからメッセージが届いたりすると、子どもは驚き混乱してしまいます。トラブルを未然に防ぐためにも、以下の項目について設定が必要です。
・「友だち自動追加」をオフにする
・「友だちへの追加を許可」をオフにする
・「IDの検索を許可」をオフにする
・「友だち」以外からメッセージを受け取らないように設定する
LINEを使う上でのルール作りを子供と行う
最後に、LINEを使う上でのルール作りを行います。このルールは生活状況や家庭状況によって異なってきますから、親子で話し合って決めましょう。例えとしては、
・スマホはリビングでのみ使用する(見られて困るようなやり取りはしない)
・夜寝るとき、スマホを自室に持って行かない
・食事中や勉強中はスマホを目の届かない場所に置く
・定期的に親がLINEをチェックする
・スタンプや絵文字などの有料コンテンツは使用しない(またはお小遣いの範囲内で使用する)
・写真や動画を送らない
などが挙げられます。こういったルール作りをひとつひとつ丁寧に行い、書き残しておきましょう。
同じように、このルールが守られなかった場合や、LINEの使用が原因で成績が下がったと感じる場合の対処法も、あらかじめ決めておくのがおすすめです。「スマホ○日間没収」「LINEの内容を全確認」など、子どもも納得できる内容にします。
このルールは年齢が上がるにしたがって、随時変更が必要になるでしょう。定期的に話し合いの場を設け、今後の利用法を確認してください。
「LINEを使いたい」は、親子でコミュニケーションを取るチャンス
以上、子どもがLINEを使いたいと言ったときに確認したい、4つのことを紹介しました。
子どものスマホ利用は親の目が行き届きにくく、不安に感じてしまうママも多いと思います。ところが、子どもはいつの間にか一人で遊びに出かけたり、新しいことに挑戦し始めたりするものです。学校や外出先での我が子の様子ははっきりと分からないのと同じように、情報面でも少しずつ自立していくのが自然な流れと言えるでしょう。
子どもが自立へと向かう一歩として好意的にとらえ、このタイミングを逆手にとって親子でのコミュニケーションを見直してください。LINEを使う目的を聞いたりルール作りを行ったりする上で、子どもの新たな一面に気付かされるかもしれません。