子どもの健康・発達

文句の多い子ども。「物事の捉え方」を変え、成長につなげる具体案

子どもの健康・発達
この記事を書いた人
鈴木 邦明さん【帝京平成大学 講師】

教育学を専門とする大学講師。22年間小学校の教員のご経験を活かし「小学校入学時に子どもが感じる不安と小一プロブレムの関連、小学校の学級経営のあり方」等の研究をされています。また自身での書籍出版や、All Aboutの「子育て・教育ガイド」、日経DUAL、リセマム 、ベネッセたまひよ、学研ママノートなど、執筆や取材協力など多岐にわたり、教育にまつわる情報を発信しています。

子どもが家で親に対して文句をよく言い、聞いている親が疲れてしまったり、参ってしまったりということがあります。

日々の生活の中でも様々なことに不平不満を持ち、親などの周りの人を巻き込んでしまうような子どもです。今回はそういった子どもに親としてどの様に関わっていくと良いのかということについてまとめました。

文句を言う子供は結構多い

一般的に家で親に対して学校であった不満などを言う子どもは多いです。私が小学校の担任をしている時には、親からそういった内容の相談を受けることがよくありました。

年齢によっても少し状況が違ってきます。小学校の低学年での場合は、いわゆるワガママの様な感じのケースが多く、自分の周りで起きた自分へ不利益がある出来事に対して文句を言うような形が多いです。

小学校高学年の場合は、ワガママのようなものもあるのですが、もう少し周りの状況などを見た上で、不公平なことや理不尽なことなどについて文句を言う形も出てきます。

家庭で文句の多い子どもの親から「学校では友達に対して文句ばかり言っていてトラブルは起きていませんか?」という相談を受けることもありました。

家庭で親に対し色々と文句を言っているからといって、学校でも同じように周りに対して文句を言っている子どもは多くはないです。

子どもの関係の中であまり文句ばかり言っているとその集団の中での居場所がなくなってしまうことがあるからです。子どもは文句を言っても大丈夫な相手(親など)に対して、そういった行動をとっているというケースが多いようです。

心配な場合は、学校などの先生に、面談などの際に直接聞いていると良いでしょう。家での様子を伝え、学校などで友達との関係でトラブルがないか心配していることを伝えます。

学校などの先生は、たくさんの子どもの中での自分の子どもの行動について伝えてくれるはずです。

子供が「文句が言える」ということは「自己主張」ができるということ

「文句を言うことができる」ということは、ちょっと見た方を変えるときちんと「自己主張ができている」ということになります。「自己主張」は学校生活をはじめ、人が集団で生きていく上においてとても大事なことです。

学級において、きちんと自己主張ができないタイプの子どもは様々な面で不利益を被る可能性が高くなります。

例えば、いじめの対象となりやすいことなどです。自分自身で嫌だと思う様なことがあった時にきちんとそれを伝えることができるかどうかということは、周りの人との関係において大事なことです。

どんな形でも嫌だということを伝えていくことができれば、周りの人もそれを理解してくる可能性があります。

逆に嫌なことがあってもそれを表出させず、自分の内面に押し留めておいてしまう様な場合は、そういったことの積み重ねの中でイジメなどに発展していくことも有り得ます。

子供の「物事の捉え方を変える練習」をする

先ほど文句が言えることは自己主張ができているという意味のことを書きました。そういった面があるのは確かですが、あまり物事をネガティブに捉えるよりは、やはり良い方向に捉えることができる方が得をすることも多いです。

親としては、あれこれ文句を言いがちな行動が将来に渡って続くのではないかと心配になることもあるでしょう。

ただ多くの場合、成長過程な中で少しずつ変化していくようです。友達との関係、教師との関係、仕事上の繋がりのある人との関係などによる影響によってです。

もちろん、わずかではありますが、子どもが親に文句を言うような形の親子関係が極端に悪化していってしまうケースもあります。

様々な要因が絡んでいるのですが「引きこもり」などがそれにあたります。非常にレアなケースですが、そういうこともあるのだということを親は頭の片隅に置いておくことは必要でしょう。

ところで、不平不満や文句などにつながることとそうでないことの差はほんの少しであることが多いです。ほんの少しものの見方を変えるだけで、感じ方が変わってくることが多いです。

親が子どもの捉え方を変え、それを子どもに伝えていく

これはまず親が意識改革し、実践していくと良いです。例えば、「作業を雑に仕上げてしまう」子どもに対しては、通常「もう少し丁寧に取り組みなさい」と言ってしまうことが多いです。

その場面で、言いたいこと(雑ではなく、丁寧に)を少しだけ我慢し、「取り組みが早くて素晴らしい」と伝えるのです。

また、「物事を決める際に時間が掛かる」子どもに対しては、「早く決めなさい」と言うのではなく、「じっくりと考えていて立派」と伝えます。言い換えると「思慮深い」という表現をすることもできます。

このように子どもの行動面や性格面を良い形で捉えることを親が繰り返していくことで、子どもの自己肯定感が高まっていく可能性があります。

また、子どもも親がしていることを真似して物事を良い形で捉えるようになる可能性もあります。そういったことを続けていく中で子どものものの捉え方が変わり、文句を言う回数が減ってくるかもしれません。

今回、子どもの文句についてまとめました。子どもの文句は一概に全てが悪いというものではなく、その子どもにとってプラスの面があることを紹介しました。

子どもから色々と言われると親も少し感情的になることもありますが、冷静に対応し、その子どものより良い成長につながっていくように関わっていくことができたら良いでしょう。

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