子どもの学び・教育

「小3で勉強についていけない原因」小学生の学習のつまづきは、生活を振り返るサイン

子どもの学び・教育
この記事を書いた人
夏野 新さん【心理カウンセラー】

虐待防止や家庭環境についての専門家。心理カウンセラーの資格を活かしながら「妊娠、出産、育児」といった女性向けのサポートをするための情報を発信しています。2児の子どもを育てながら、2019年には自身の書籍「世界が変わる! アダルトチルドレンの自己観測」を出版し、悩みを抱えるご家庭への問題解決に尽力しています。

小学校低学年~中学年の学習は、大人からするととても単純で初歩的なものに思えます。

しかし、そんな初歩的な学習でも、子供は忘れてしまったり、理解できず投げやりになったりすることがあります。

親子一緒に頑張ってきた計算や漢字学習。宿題やプリントに何度も取り組み「できるようになったね!」と共に喜んでいたのになぜ……と絶望的な気持ちになってしまうことも。

子どもによっては3~4年生頃から遅れが目立ってくることも多くあります。

しかし、学習のつまずきは子供のなまけでも、知能が劣っているのでもありません。

少し視点を変えたり、対処するまでのプロセスや目線を変えてみたりすると、スムーズに戻っていくことがあります。

小学生1~3年生が勉強についていけなくなる原因

小学校1~3年生の子供は、学校で習った内容を完全に覚えきれていなかったり、学習した内容が抜けてしまったりすることがよくあります。この理由はどのようなところにあるのでしょうか。

【小学生が勉強につまづく原因1】学校生活全体が日々アップデートしている

大人から見ると、毎日の小学校の生活をこなすことは決して難しいことでもなんでもない、と思ってしまいがちです。

しかし、7歳~8歳の子供の目線に立つと、単純に「算数や漢字が難しくなってきた」という感覚ではありません。

大人目線ではついつい、進級を勉強内容に結び付けて考えがちですが、子供の感覚では勉強が最優先事項にはなっているわけではありません。

たとえば2年生になると、1年生のうちでは「まだ新入生だから」と大目に見てもらえていたことが突然通用しなくなります。

前年度に許されていたことでも、進級したとたんに先生や親が「どうしてできないの?」という目線に変わってしまうのです。

小学校では、学校独自のルールや集団行動、先生や友達とのやりとりを含めて、山ほどの刺激を受けています。子供の性格や感受性によって刺激を受ける量は違いますが、どんな子供でも精一杯で当然ですよね。

【小学生が勉強につまづく原因2】覚えた事が引き出しの奥に追いやられている状態

子供の進級後、前年度の学習を忘れてしまっているように見えることがあります。

しかし、低学年の学習のつまずきの原因は、引き出しの奥に学んだことが追いやられて、一時的に見当たらなくなっているだけです。

引き出しにたくさんのプリントを入れ続けた結果、今必要な書類が奥に追いやられて見つかりにくい状態……と考えてみてください。

いつもと違う教室までの道、変わった靴箱の場所、違う先生、違う時間割、新しいクラスメイト。新しいことがたくさんありすぎて、まだ上手に整理整頓できていないのです。

このときに「なまけている」「真面目に授業を聞いていない」など「この子が頑張っていない」という考えにならないよう注意しておくとよいでしょう。

小学生の学習のつまずきを取り戻すには、親のサポートも必要

引き出しの奥に追いやられてしまった「学習」を取り戻すには、どのように対処したらよいでしょうか。親がサポートしてあげること、また注意しておきたいことをお伝えします。

【解決方法1】子ども気づく時間を作る

子供が簡単な学習内容を忘れてしまったり、記憶があいまいになったりしてしまうと、親の方が焦って不安を感じてしまいがちです。

すると「なんで忘れるの?」「どこからわからないの?」と子供を問い詰めたり、焦って答えを出させようと必死になったりしてしまうことが多いです。

焦りや不安の気持ちはどんな親御さんにも大なり小なりあるものですが、まずはいったん落ち着いて子供の目線に戻りましょう。

ひとつひとつ少しずつ取り出して、「あっそうだ、ここにあった」と本人が発見する時間を作る必要があるのです。

【解決方法2】親が子供にプレッシャーをかけない

学校生活全体を振り返るのは、家庭内で親子共に安心した状態、環境が整っていないとなかなかできないこと。

学習面での復習を含めた、生活全般の「振り返り」も学習の一環であると考えましょう。

子供は、目の前にある課題や、やるべきことには意識が向きますが、振り返るというところにまでは考えがなかなか及びません。

子供なりに「新しいことに早く慣れなくちゃ」「もっとがんばらなくちゃ」と感じていますが、そのプレッシャーは親にはとても見えにくいです。

学習内容を忘れてしまったり、つまずいてしまったりすると「ドリルをやりなさい」「計算カードをもう一度!」なんていう具合に、実際の勉強をさらに課すことをしがちです。

問題に直面するとどうしても「自分が何か行動しなければ」「子供を前に動かそう」としてしまうのです。しかし、問題が生じた時こそ引き算の考え方を取り入れる方が、結果的に効率よく進みます。

小学生の勉強の遅れは、親子共に立ち止まるべきサイン

小学生で勉強がわからなくなるという事態は、学習面だけの問題ではなく、取り返しのつかなくなるような状態でもありません。

環境の大きな変化や、友達関係の複雑化、日々のスケジュールをこなすこと……。このような「生活」に追われて、頭や心がパニックになっている状態だと考えましょう。

学習のつまずきは「今が、日常生活や親子関係を振り返るチャンスだよ」という、子供の内なる声なのかもしれません。なるべく子供を責めたてることなく、一緒に気持ちを落ち着けて立ち止まるいい機会だと構えてみてはいかがでしょうか。

▼人気記事

タイトルとURLをコピーしました