子どもの学び・教育

子供のゲームは何歳からOK?制限時間や家庭のルールを設けよう

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この記事を書いた人
いしみほ さん【育児コラムライター】

社会福祉学を専攻し、保育士・幼稚園教諭の資格を持つ育児コラムライター。社会福祉学部では「家庭環境ごとの子どもへの支援の必要性」や「北欧各国の福祉と教育」を学んだ知見を活かしコラムを執筆。2人のお子さんを育てながら、執筆の他にハンドメイド作家(タティングレース、イヤリングなど)としても活動中。

「子供にゲーム機を与えるのって何歳からOKなの?」
「スマホのゲームをやりたがるけどやらせてもいいの?」
「やっぱりルールや制限時間は必要?」

子供が幼稚園や学校に行くようになると友達の影響を受けて「ゲームをやりたい」と言い出すことってありますよね。ゲームには一般的に何歳からというルールが存在しないため、お母さんもいつからさせていいものかとても悩むことの一つだと思います。

今回は子供がゲームを持つ時期や、ゲームを持つ際に大切なことについてお話していきたいと思います。

子供にとって「ゲーム=悪い」というわけではない

最初にお話しておきたいのは「子供にとってゲームは100%悪い」とは言い切れないということです。意外なことをいうようですが、私はゲーム自体が全て悪いとは思っていません。

例えばゲームを持つと「友達とちゃんとコミュニケーションがとれるか心配」というお母さんもいるでしょう。ですが、アメリカの研究では「ゲームをする人の方がゲームをしない人よりも社交性が高い」という研究結果があったりもします。 (※2)

また、運動や勉強が苦手でも「ゲームが上手い」というのは子供達にとっては尊敬される場合もあります。ゲームには自分の運動能力や知力が直接関係しないので、ある意味では「フェア」な状態で遊べるという子どももいるのです。

子供がゲームをやらないデメリットもある

一般的には、子供にゲームを与えない方がメリットは大きいという考え方が強いでしょう。しかし、ゲームを頑なに拒否する親御さんの中には「ゲームをしないことのデメリット」について目を向けていないこともあります。

ゲームをしないデメリット1 共通言語が分からない

子供が仲良くしている友達の間で共通のゲームが流行っていると、ゲームをさせないことでその子だけが理解できない言葉が増えます。キャラクターの名前や、攻略法、技の名前などが分からないだけで子供が疎外感を感じることがあるのです。

この共通言語が分からないというのは、子供にとってコミュニケーションにかなり支障をきたします。 

例えばお恥ずかしい話ですが、私は小学校の頃、あまり女の子の友達ができませんでした。心配した母が卒業する年に担任の先生に「この子は中学でやっていけるでしょうか」と半泣きで尋ねたほどだったそうです。

その原因を今改めて分析してみると、実は当時の私は女の子達が話している内容をほとんど理解できませんでした。

話題のアイドルの名前、人気の歌手、流行っているドラマなど女の子の話題はそういったことで持ちきりでした。

マンガやドラマなど小学生が夢中になるものを親から禁止されていた私は、彼女達の「共通言語」がなかったので話についていけなかったのです。結果として女の子の中で私は完全に孤立してしまっていました。

幸い、私はおてんばで運動が得意だったので男の子の友達ばかりでしたが、いじめの対象になるようなことは免れました。ですが、もう少し大人しい女の子だったらもっと孤独な小学校生活を過ごしていたと思います。

共通言語が分からないというのは親からすると大したことではないように思うかもしれません。ですが、特に友達関係が生活の中心になる小学生の場合は、それが孤立を深める原因にもなるのです。

ゲームをしないデメリット2 戦略を考える機会を奪う

ゲームを良しとしない親御さんの中には「ゲームは頭を使っていない」と考える人が多くいらっしゃいます。

しかし、ゲームの中には「戦略を考える」場面というのがいくつも問われます。例えば、テニスのゲームなら自分が操作するキャラクターの特性を分析したり、対戦相手の弱点を探ったりしなければ上手く攻略することができません。

王国を築くゲームなら、他国に制圧されないように何をすべきかを考え、必要な物を購入したり、経済力を強化したりすることが必要です。

普段の生活の中でこうした機会というは、たくさんあるものではありません。ゲームを全面的に禁止してしまうと、こうした戦略を考えるという能力を鍛える機会を逃してしまうのです。

ゲームをしないデメリット3 知らないことに興味を持つ機会が減る

「ゲームには知的要素がないから、それよりも勉強して欲しい」と考える親御さんのお気持ちは子供を持つ私にもよく分かります。ですが、ゲームを通して学ぶことで子供の興味が広がる場合もあります。 

例えば、私の高校時代の友人には「歴史オタク」と言われるほど歴史が得意な男の子がいました。彼にどうしてそんなに歴史が得意なのか聞いてみたところ「最初は三国志のゲームで興味を持ったんだ」と意外なエピソードを明かしてくれました。

また、以前はサッカーのルールが全く理解できていなかった近所の男の子が次に会うと私よりサッカーのルールに詳しくなっていることがありました。お母さんにどうしたのか聞いてみると「サッカーゲームをやることでルールを理解することができた」とお話してくれました。

教科書やルールブックだとつまらなくて覚えられないようなことも、ゲームというフィルターを通して見れば興味が出ることもあります。 ゲームを与えないということは知らないことに興味を持つきっかけを減らすことでもあるのです。

ただしゲームは子供が「ハマる」ように作ってある

とはいってもゲームというのはやはり使い方を誤ると危険な存在でもあります。
例えば、ゲームと脳についてのアメリカの研究の中では、ゲームの依存症は薬物依存やアルコール依存症のような脳の変質が見られるということが分かっています。(※2)

ゲームへの依存性が強くなるとゲームをできないことでイライラしたり、感情をコントロールすることができなくなったり、集中力がなくなってしまうということが分かってきているのです。

ゲームは何度も遊んでもらえるように子供が「ハマる」ように作られています。そこは開発者の努力でもありますが、子供には危険な側面でもあります。

ゲームを買う前に必要なのは家庭でのルールや制限

こうしたゲーム依存症を未然に防ぐためには「いつからゲーム機を与えるか」ということを考えるのではなく「ゲームとの距離を正しく保つルール」を考えることが大切です。

まずはゲームを買う以前にゲームの持つ危険性について子供に話す機会を設けましょう。そして、ゲーム機を与えたら正しい距離を保つために「家庭でのルール」をきちんと設けるようにして下さい。 一日に何時間までというルールだけではなくそれを破った場合のペナルティも必要です。

ゲームに関するルール

  • 1日○時間までOKにするか
  • 課題を後回しにしない(宿題や習い事の練習後のみOKなど)
  • 破った場合のペナルティ(1週間ゲームなし、ゲーム機を捨てるなど)

そして、そのルールは書面や動画などで残すようにして子供に誓いを立てさせましょう。新しい習慣が始まる時は、やはり最初が肝心です。家庭内できちんとルールを設けてゲームとの距離を適切に保つようにして下さい。

いつからではなくゲームと「正しい距離」を保つことが大切

いかがでしたか。今回は子供がゲームを持つタイミングで大切なことをお話していきました。

世間では悪者になりがちなゲームですが、そもそも、ゲーム自体は意外なことですが東大生になる子供も経験しています。しかし、圧倒的に違うのは「けじめがしっかりつけられているか」という部分です。

ご家庭でゲームが問題になるのは、勉強や習い事をそっちのけでゲームをやり続けている状態です。それを防ぐためにはやはり「初期設定」が私は大切だと思います。

家庭での一定のルールを守るようにしていけば、ゲームは子供にとって役に立つ部分もあります。ゲームとの正しい距離を保ってゲームの持つ利点にも目を向けながら、上手に子育てに活かしていって下さいね。

参考資料)
※1「ゲーム好きの子は社会性も高い」米調査(日経XTECH)
https://xtech.nikkei.com/it/article/Research/20070704/276726/
※2 頭のいい子にする最高の育て方(はせがわわか著)

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