「習い事をやめたい」というのは、親が聞いてドキッとする言葉のひとつです。
ママとしては、「あんなにやりたいと言って始めた習い事なのに」「せっかくここまでできるようになったのに」と思ってしまうでしょう。
逆に子供が行きたくないそぶりを見せているのに、気づかないふりをして習い事に行かせることはありませんか?
実は多くの子供は「親に習い事を辞めたいと言えない」という子がほとんどです。
子どもが習い事をやめたいと言うにも理由があります。親の思いを押し付けず、子どもの気持ちに寄り添った解決法をご紹介します。
習い事を辞めたい理由を聞いて、子どもの気持ちに寄り添う
どんな結論を出すにしても、まずは子どもの話をしっかり聞くことが大切です。
「内容が難しくてつまずいている」
「体力的に厳しくてしんどい」
「宿題が多くて嫌」
「先生が怖い」
「一緒にレッスンを受けているお友達が苦手」
など、子どもなりの理由があるはずです。曜日や時間を変更することで対応できる場合もありますから、落ち着いて理由を探りましょう。
子どもが小さい場合はまだ自分の言葉で上手く説明できないこともありますから、レッスン中の様子を先生に聞いてみるのもおすすめです。
大人が「愚痴を言ってスッキリする」ということがあるように、子どもも話を聞いてもらって満足することがあります。
習い事を続けさせようと必死になるのではなく、まずは子どもの心の内を受け止めて、共感するようにしましょう。
「習い事辞めたい」と親に言えない子供もたくさんいる
また明らかに習い事は嫌がっているのを感じたら話を聞き出してみましょう。
幼児期の場合、習い事は子供のストレスを抱えてまでさせる意味はありません。ネガティブな気持ちでは学習効果は殆どありません。
一時的に気分が乗らないだけなのか、もう本当に辞めたいのかは判断が難しい部分ではあります。
ですが習い事は一度離れて、再度始めることもできます。まずは子供が学習自体を拒否しないように寄り添った姿勢で話をしましょう。
習い始めの場合は、辞める前に3ヶ月は続けてみる
習い事を始めて間もない場合は、とりあえず3ヶ月は続けるようにしましょう。
習い事の雰囲気に慣れるまでは一番ストレスを感じやすいですが、ある程度波に乗れると楽しくなってくることもあります。
習い事の本来の楽しさを感じる前に諦めてしまうのはもったいないですから、まずは3ヶ月を目安に続けるようにしましょう。
そのために、入会する前に体験レッスンを受け、子どもが3ヶ月続けられそうかを見極める必要があります。
いざレッスンが始まってから「思っていたのと違った…」とならないように、親がサポートしましょう。
子供が目標を達成したら習い事を辞める
「やめたい」から「やめよう」までがすぐだと、挫折のイメージが強くなり、その習い事にネガティブなイメージを抱いてしまいます。
「今弾いている曲が合格したら」「次の検定で進級したら」など、小さな目標を設定しましょう。
目標を達成してからやめることで子どもも達成感を味わうことができますし、その習い事に対して明るいイメージを持ち続けることができます。
習い事をやめるまでの期間で「やっぱり続けよう」と気が変わる可能性もありますが、そうでなければあっさりと習い事をやめることになります。
この方法を取る場合は、親は本当に習い事をやめさせる心づもりをしておかなくてはなりません。
目標設定は親が一方的に決めず、子どもと一緒に考えてみましょう
子どもの興味が変わって、習い事を辞めるのもOK
ときどき、自分から始めたいと言った習い事を数ヶ月でやめ、また別の習い事を始めたがる子どもがいます。
このときママは「やめ癖がつく」のではないかと心配しますが、その心配はないでしょう。大人だって、「料理を始めたくて調理器具を揃えたけれどあまり使っていない」とか「ジムに入会したけれどあまり通っていない」とかいうことがあります。
子どもは、興味をもったり失ったり、挑戦したり諦めたりしながら成長していくものです。
一度始めた習い事を長く続けられることは素晴らしいですが、全ての子どもが全ての習い事を長く続けられるわけではありません。
子どものうちに様々な物事に挑戦し、自分の可能性を広げることも大切です。子どもがなにか新しいことに挑戦したいという気持ちは否定しないようにしましょう。
とはいえ、費用面やサポート面での負担はありますから、「習い事は2つまで」「始めた習い事を1年は続ける」など、子どもと習い事に関する約束を決めておくようにしてください。
習い事は一度やめたら終わりではない
一度習い事をやめたら、もうその習い事は二度としない訳ではありません。特に、野球やサッカーのように外で行うスポーツやスイミングの場合は、寒い冬になるとどうしてもやめたくなる子どもが増えます。
そこで無理に続けると習い事に対するイメージが暗くなってしまいますから、「季節性の習い事だ」と割り切るのも一つの方法です。
年齢が上がって体力や忍耐力が身に付くと、厳しい季節の練習もこなせるようになってくるでしょう。
また、一度諦めた習い事を、数年後や、大人になってから再開することもあります。「やったことがある」というだけでも、その経験が子どもの財産になりますから、やめることを悲観しないようにしましょう。
手軽に始めたり辞めたりできるのは通信教育のものです。近年は幼児期向きに「考える力」を身に着けるプログラムが多いものがあります。
小学生であればプログラミング学習などがおすすめです。遊びの延長でできる「ロボットプログラミングキット」がレゴなどを使ったものがあり子供も取り組みやすくなっています。
一番大切なのは子どもの気持ち
以上、子どもが習い事をやめたいときの対処法を紹介しました。
ママ自身に「世界を目指す選手に育てる!」といった強い気持ちがある場合は、習い事を簡単にやめる選択はできないかもしれません。
そうではなくても、「せっかく始めたのに」「もったいない」という感情から、なんとか習い事を続けてほしいと思うママも多いでしょう。
ですが、一番大切なのは子どもの気持ちです。「習い事の前日から暗い顔をしている」「習い事へ行く前には必ず泣いて嫌がる」といった極端な拒絶があるときは、子どもの心からSOSが出ているのかもしれません。
まずは一度子どもの気持ちをしっかりと聞き、受け止めるようにしましょう。