子どもの学び・教育

読む前・書く前のひと手間で!小学生の読書感想文が楽になる5つの手順

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この記事を書いた人
chi93さん【育児コラムライター】

教育大卒で小学校・中学校・高校の教員免許を持っている、元小学校教員。現在は5歳の娘と3歳の息子をもつママさんライター。子供の教育・成長・発達といった情報を発信しています。「初等教育(小学校教育)」と「音楽」を専門分野としており、子育ての悩みを抱えるお母さん達へ、実践的な育児・教育方法をご紹介しています。

夏休みになると親子を悩ませる読書感想文。つい後回しにしてしまったり、ほとんどママが書いてしまったり、苦労話は後をたちません。面倒な宿題だと思ってしまうのは仕方ありませんが、ひと手間かけるだけでスムーズに書くことができますよ。

今回は、小学生の読書感想文が楽になる読む前・書く前のひと手間と、5つの手順を解説します。

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読書感想文完成までのスケジュールを組む

読書感想文に限らず、長期休暇の宿題はスケジュールを組むことをおすすめします。このスケジュールは、子ども主体で決めましょう。

自分で決めたルールの方が、「守りたい」という気持ちが大きくなります。それだけでなく、「〇日から旅行だから、〇日までに宿題を終わらせる」「得意な工作に一週間かけたいから、読書感想文は3日で頑張る」など、見通しをもったスケジュールを立てる練習にもなります。

組んだスケジュールはカレンダー等に書き込み、目に入るようにしてください。達成できたらシールを貼ったり、病気等で達成できなければリスケジュールしたり、モチベーションが続く工夫ができるとさらに良いです。

本を読む前に、読書感想文を書くためのポイントを確認

読書感想文を書くために「まずは読む」と考えがちですが、何も考えずにただ読むだけでは、結局「何も覚えていない…」となることも。一文書く度に「あれ、どうだったっけ?」と読み返すようでは、時間が何倍もかかってしまいます。
そこで、本を読む前に「読むポイント」を整理しておくことが大切です。
・主人公の性格
・一番ハラハラドキドキした場面
・一番感動した場面
・気に入ったセリフ

選んだ本によって差は出てきますが、「読むポイント」を伝えておくだけでも、その場面の記憶が残りやすくなる効果があります。

読書感想文用の本を読むときは、ママも一緒に

「読書感想文どころか、本を読むのさえなかなか…」という子どもには、ママも一緒に本を読んであげましょう。同じ本を読む必要はなく、「読書空間を共有する」ことが大切です。

テレビは消して、一緒にゆったりと本を読んでみましょう。それでも集中できなければ、図書館や静かなカフェに出かけてみませんか?

普段とは違う特別な空間にいると、程よい緊張感が得られ、集中力も高まります。付箋を用意して、前項で紹介したポイントに該当するページに貼っていくと、後から見返すときに便利ですよ。

インタビュー形式で、読書感想文に書く内容をふくらませる

本を読み終え、いきなり原稿用紙に向かうのはハードルが高いもの。なにを書けばいいのか分からず、ただのあらすじになってしまう子どもが大半です。そこで、書く前にもひと手間かけましょう。インタビュー形式で、子どもの感想を引き出します。

読む前のポイントでお伝えした
・主人公はどんな性格でしたか?
・一番ハラハラドキドキした場面は?
・一番感動した場面は?
・気に入ったセリフは?
に加え、

・あなたにも似た経験がありますか?
・もしあなたが主人公だったらどうしますか?
・主人公に言ってあげたいことは?

という、より子ども自身に近づいた感想を聞き出しましょう。
あらすじじゃない読書感想文にする最大のポイントは、「自分の話をする」こと。読書感想文だからといって本の内容ばかりを話すと、ただの本紹介になってしまいます。「もし○○だったら」というイメージをふくらませ、実体験を交えた内容にすることで、より内容の濃い読書感想文になりますよ。

書きたい内容の優先順位を決めて、いよいよ読書感想文!

子どもにいくつかインタビューをしていると、「この質問の答えは薄いな」「この答えは内容をふくらませることができそう」という差が出てきます。

その差を踏まえて、子どもと一緒に書きたい内容の順位付けを行いましょう。すべての質問項目を均等に書こうとすると、単調で薄い文章になってしまいがち。せっかくインタビューしたのに…ともったいなく感じる気持ちもあるかもしれませんが、ここでしっかり選ぶことが重要です。

原稿用紙3枚分の読書感想文を書くとすれば、最初の1枚で「主人公の性格を自分と比べて書く」、2~3枚目の半ばまでで「特に印象に残ったシーンを、実体験を交えながら書く」、3枚目の残りで「まとめ」というイメージで。

本の情報を抜き出し、ふくらませ、選び抜く。この順番に気を付ければ、読書感想文がぐっと楽になります。

夏の風物詩、読書感想文を楽しく書こう

以上、小学生の読書感想文が楽になるひと手間と、5つの手順を解説しました。
漠然と読み、ただ原稿用紙を埋めるようと考えると楽しくありませんし、時間もかかります。

読む前に着眼点を確認する、書く前にインタビュー形式で子どもの感想を引き出す。この2つを大切にしてみてください。ママ自身も読書をして、子どもと互いに感想を伝え合うのも素敵です。夏休みの宿題をスムーズに終わらせ、楽しい夏休みを過ごしたいものです。

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