子どもの学び・教育

親子で料理は「頑張らない」がコツ!料理で知的好奇心を育てよう

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この記事を書いた人
いしみほ さん【育児コラムライター】

社会福祉学を専攻し、保育士・幼稚園教諭の資格を持つ育児コラムライター。社会福祉学部では「家庭環境ごとの子どもへの支援の必要性」や「北欧各国の福祉と教育」を学んだ知見を活かしコラムを執筆。2人のお子さんを育てながら、執筆の他にハンドメイド作家(タティングレース、イヤリングなど)としても活動中。

「子どもの食が細くてなかなか食べてくれない」
「嫌いなものが多く、食べむらが出てしまう」
「ご飯に興味がなく遊びだしてしまう」

子どもが食事に興味を示してくれず悩んでいるお母さんは意外と多いものです。せっかく作った料理が残されると落ち込みますし、あまり食べてくれないと子どもの体も心配になりますよね。

そんなお母さんにぜひおすすめしたいのが「親子で料理を作る」ことです。実は料理には子どもの成長にとってメリットになることがたくさんあります。

今回は保育士の私が「親子で料理をするメリット」と「年齢別で作れる料理」について詳しくお話していきたいと思います。

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親子で料理をするメリット!実は料理には知的好奇心がぎっしり

最近では保育園や幼稚園、小学校でも「食育」が行われています。実は食事や料理には子どもの知的好奇心を刺激する要素がたくさんあります。

まずは、子どもが料理をすることで期待できる成長についてお話していきます。

親子で料理メリット1 嫌いな野菜も興味を持つ

子どもが嫌いな野菜も一緒に料理することで克服できることがあります。これは自分が料理に関わったことによって嫌いな野菜に対して興味が出るからです。

例えば、保育園や幼稚園で野菜を育てるカリキュラムが多く取り入れられています。子どもは自分で苗を植えたり、水遣りをしたりすることで「自分で作った野菜だ!」という実感を持つようになります。

そうすると不思議なことなのですが、嫌いな野菜をあっさり克服できることがあるのです。

料理にもこれと似たような効果があります。嫌いな野菜を調理することで形が面白かったり、触るとツルツルしたり、今まで知らなかったことが子どもの興味をそそります。そして、実際に一生懸命料理に取り組むことで「自分で作った料理だ」と実感が持てるのです。

大人でも苦労したことほど、報われた時に気持ちがいいものですよね。子どもも自分で料理をすることで「食べたい」という意欲が湧くことが多いのです。

親子で料理メリット2 算数や図形の要素がたっぷり

料理には、算数の含んだ要素がたくさんあります。

例えば、ラーメンやそばを作ったら、チャーシューやかまぼこをのせたりします。「1枚ずつ配ってね」「皆同じになるように分けられる?」といった声かけをすることで、子どもは数字への理解が深まります。

切った野菜の断面を考えたり、丸いピザをカットしたらどんな形になるかを想像したりすることで図形の感覚を養うこともできます。

以前、東大生を育てたシングルマザーの方が「ピザを使って分数を教えていました」というお話をテレビでされていました。塾などに通うお金がなかったお母さんは、1枚のピザを6枚に切り分けて「6切れあるうちの1切れだから1/6だね」と息子さんに説明していたそうです。

数字や図形を口で説明するのは案外難しいですが、料理を通してならば算数の要素を自然に学ぶことができます。

親子で料理メリット3 手先を動かすことで脳が育つ

料理は手や指先をよく使います。「手は第二の脳」と言われるほど、手や指には脳と繋がる神経があることが分かっています。そのため、手をよく動かすことは脳の発達にも良い影響を与えると考えられます。

アメリカ・カナダの脳神経外科医、ワイルダー・ゲレイヴス・ペンフィールドによると、脳には運動野(=動きを命令する場所)と感覚野(=五感等の感覚を感じとる場所)の2つの分野があるとされています。そして驚いたことに、運動野では約1/3を、感覚野では約1/4が手や指の神経と繋がっていると示されています。

特に幼児期は脳の発達も著しい時期です。料理を通して手先を動かすことで、脳を成長させることも十分に期待できるのです。

親子で料理メリット4 日本の食文化に触れる

日本は四季や行事ごとに合わせて色々な料理があります。料理はそうした日本の文化に気軽に触れられるものの一つです。

例えば、お祝い事の際に赤飯が作られるのは、日本では古くから「赤いものには邪気を祓う力がある」と考えられていたことが由来しています。

季節によって美味しいものが変わること、地域によって作られる野菜が違うことなどは、日本の季節や地理を理解するのにも役に立ちます。

心豊かな子どもとして育てるために、自国の行事や文化を学ぶことはとても大切なことです。料理には、そうした日本の文化や風土を理解する際に役に立つ要素もたくさん含まれています。

食育は手作りにこだわらない!大切なのは「子どもが楽しむこと」

食育という言葉を聞くと、何だかとても健康的なイメージで「しっかり手作りしないと!」という気持ちになります。ですが、私は家庭での食育はそこまでこだわる必要はないと思います。

むしろ、お母さんは日々の家事をこなすだけでも大変なのでそんな大掛かりなことをしたら悲鳴をあげてしまいますよね。

家庭の食育で一番大切なのは「子どもが楽しく取り組めること」です。それが達成できるのなら料理の中で市販品を上手に活用したり、献立に手を抜いたりしても全く構わないのです。

子どもと料理を頑張ったら残りは全部手抜きでOK

例えば「ピザを作ろう!」と言ってピザ生地から作るのって結構大変ですよね。でも、ピザの生地をスーパーで買ってくるならかなりハードルが下がります。何ならピザ生地なんてなくても食パンだってチーズさえのってれば立派なピザになると思います。

子どもと一緒にポテトサラダを作ったら、あとは肉や魚を焼くだけでいいし、ハンバーグを作ったらあとは市販のコーンスープでおしまいでもいいのです。使い捨ての紙皿に盛り付けすれば後片付けが楽ですし、その分子どもと料理をする時間がたっぷり取れます。

子どもと一緒に料理するのは、とても時間がかかります。大人が1分で出来る作業も、子どもは5分、10分と何倍も時間がかかるのです。

ですから、思い切って色んなところに手を抜く方が、お母さんも余裕をもってお子さんと関わることができるのです。

年齢別でご紹介!子どもと一緒作る「おすすめの料理」

子どもが料理をするメリットが分かっても「何をさせてあげたらいいのか分からない」というお母さんもいると思います。

子どもの成長と動きが合っていないとせっかく料理に取り組んでも、お子さんができなくて拗ねてしまったり、お母さんがイライラしてしまったりすることもあるものです。

ここでは、保育士の私から各年齢に合わせたおすすめの動きと料理を具体的にご紹介させて頂きます。

初めての料理デビューにもおすすめ!2歳児ができることは?

おままごとが始まる2歳児は料理デビューするにもおすすめの年齢です。とはいえ、2歳児はまだ複雑な指の動きは難しい時期なので、おすすめなのは「ちぎる・潰す・のせる」といった簡単な動きです。

<2歳児におすすめの動きと料理>

  • 「ちぎる」…サラダのレタス、野菜炒めのキャベツ、そうめんの海苔など
  • 「潰す」…ポテトサラダ、コロッケ、スイートポテトなど
  • 「のせる」…トーストやピザのトッピング

例えば、サラダにするレタスをちぎる、焼きそばのキャベツをちぎるというのが初めてするお子さんは取り組み易いです。

慣れてくると「引っ張る」という動きもできるようになるので、プチトマトやイチゴのへたを取ることに挑戦させてあげてもいいですね。

他にも、ポテトサラダやコロッケにするじゃがいもを潰すのも子どもは大好きです。食パンにチーズなどをトッピングさせてあげるのも手軽で楽しいでしょう。

また、2歳はまだまだ集中力がない時期でもあるので、短い時間でできることを手伝ってもらうようにしましょう。

粘土遊びができるようになった3歳児におすすめの料理は?

3歳頃になってくると粘土遊びや砂場遊びが上手になってきます。料理でもその動きを取り入れてあげると楽しく作ることができるのでおすすめです。 動きとして取り組み易いのは「混ぜる、こねる、握る」です。

<3歳児におすすめの動きと料理>

  • 「混ぜる」…ホットケーキ、ドレッシングなど
  • 「こねる」…クッキー生地、パン生地など
  • 「握る」…おにぎり、手まり寿司など

例えば、ホットケーキを作るときに生地の材料を混ぜ合わせたり、クッキーやパンの生地を捏ねたりする動作は子どもが大好きな動作の一つです。

「手が汚れるのはちょっと…」というお母さんにおすすめなのがラップで作るおにぎりです。好きな具を混ぜ込んでラップにのせて握るだけなのですが、子どもはこれだけで大満足してくれます。

また、3歳は手先が多少器用にはなってきますが、基本的にはこぼれたり汚れたりするものです。作業スペースの周りに新聞紙やビニールを敷いて対策をしておくとお母さんもストレスなく作業できます。

複雑な動きやルールも理解するように!4、5歳児におすすめの料理は?

4、5歳頃になると大人が説明した一定のルールを理解できるようになってきます。例えば「生肉は食べてはいけない」「包丁を持たない手は猫の手にする」など危ないことを教えるのもこの時期なら理解できるようになってきます。

<4、5歳児におすすめの動きと料理>

  • 「卵を割って混ぜる」…オムライス、卵焼きなど
  • 「生肉をこねる」…ハンバーグ、肉団子など
  • 「生地を伸ばして型抜き」…クッキー、ドーナッツなど

この頃になると火を使うようなこと以外はほとんどできるようになってきます。ハンバーグや餃子の肉だねをこねたり、オムライスや卵焼きの卵を割ってかき混ぜたり、クッキーの生地を伸ばして型抜きをしたり、様々なことにチャレンジしてみましょう。

また、お子さんの成長にもよりますが、握る力がきちんと育っているなら「包丁で切る」という動作に挑戦してみるのもいいでしょう。ただし「包丁を持って振り回してはいけない」など正しい使い方は必ず説明して下さい。

この頃には、子どもにとっては多少危ないことも増えてきます。「火には近づかない」など必ずルールや約束をお母さんが伝えてから料理に取り組むようにしましょう。

お母さんと一緒に料理した記憶は子どもにとっては宝物

いかがでしたか?親子で料理を楽しむのは知的好奇心を養う上でもたくさんのメリットがあります。ですが、私は何より「親子のコミュニケーションを楽しんで頂ければ」と思ってこの記事を書きました。

私は幼い頃から色々な料理をさせてもらっていました。といってもそんなに大したことをやっていたわけではなく、豆の筋を取ったり、酢飯を混ぜる時にうちわで扇いだり、ピザのトッピングをさせてもらったりする程度です。

それでも幼い私は、料理を手伝っていると忙しい母の役に立てているような気持ちになり、とても嬉しかったことを覚えています。

私の娘も2歳の頃から料理を手伝ってもらっています。もうすぐ4歳になる今では「お母さん、焼きそばのキャベツちぎるよ」「ゴマ、すりすりしてもいい?」など率先してお手伝いをするようになってきました。娘の成長に驚くとともに、私にとっても良い思い出になるだろうと日々感じています。

子どもが手伝うとよく汚れますし、時間がかかるのでイライラすることもあると思います。でも、親子でキッチンに立ったことがいつかは良い思い出になります。ぜひ時間がある時は、上手に手を抜きながら親子で料理を楽しんでみて下さい。

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※参考情報

てんかん(公益財団法人 東京都医学総合研究所)
http://www.igakuken.or.jp/medical/medical01/01-1.html

体部位再現(脳科学辞典) https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E4%BD%93%E9%83%A8%E4%BD%8D%E5%86%8D%E7%8F%BE

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