子どもの学び・教育

小学生に人気の習い事「スポーツ・勉強・プログラミング」10選。それぞれのメリット・デメリットを先生が解説

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chi93さん【育児コラムライター】

教育大卒で小学校・中学校・高校の教員免許を持っている、元小学校教員。現在は5歳の娘と3歳の息子をもつママさんライター。子供の教育・成長・発達といった情報を発信しています。「初等教育(小学校教育)」と「音楽」を専門分野としており、子育ての悩みを抱えるお母さん達へ、実践的な育児・教育方法をご紹介しています。

少子化に伴い、子どもの教育にかける費用は年々増加しています。その理由のひとつに、習い事の増加や多様化も含まれているでしょう。

昔では考えられなかったほど多くの習い事があり、多くの子どもが複数の習い事を行っています。

今回は小学生に人気の習い事を、スポーツ・勉強・プログラミングから10個厳選し、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

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習い事をしている小学生は81%

小学生ママの「子どもの習い事・身につけさせたいスキル」の調査※1 によると、習い事をしている小学生は全体の81%にのぼっています。

小学校入学前であっても、親の意向によって習い事を始める子が50%にもなります。

学年による差はほとんどなく、小学生になった段階でなんらかの習い事をしている子どもが多くなっています。

人気の高い習い事は、王道の「スイミング」「ピアノ」の他、「英会話」「通信教材」など。特に小学校低学年の場合は、子どもの興味関心よりも親の思いを大切にしていることが多いようです。

小学生に習い事は必要なのか?

多くの小学生が習い事をしていますが、それでも2割前後の子どもは何も習っていません。

子どもの成長に習い事が必要というわけではなく、家庭を中心にさまざまな体験を心がけていれば自然と子どもの可能性は広がります。

はっきり言って、習い事は絶対に必要なものではありません。

習い事をするきっかけには様々あります。親が習わせたいと思ったり、将来役に立つはずだからと決めて習わせることもありますが、子どもが目的意識がないまま習い事をしても、学習効果は殆どありません。

目的意識は自己調整学習力が育ってくる、小学校の低~中学年で持つようになります。自己調整学習力とは「必要な時に必要な力を自分自身で獲得していく力」です。

お子さんやパパ・ママが周りに流されるのではなく、親子でしっかり話し合って習い事を決めていきましょう。

生涯にわたって子どもを支えてくれるかもしれない、スポーツ系の習い事

っまず習い事で思いつくのがスポーツ系の習い事です。子供に身体的な成長だけでなく、精神的な成長や経験もたくさんできる習い事です。

スポーツや体を動かすことは、大人になってからの「趣味・余暇活動」として長く楽しめるものもあります

ただ運動機能が未熟なうちに無理してスポーツの習い事を始めるのは注意しましょう。

小学校低学年など体が小さいうちに、必要な様々な体の動きの習得を怠ると、返って子供の運動能力や脳の発達に偏りが出てしまう可能性もあります。

またスポーツ系の習い事に、精神的な成長を期待しすぎるはやめましょう。向き不向きは子供によって違います。

きつい練習や厳しい指導で著しい成長する子もいますが、全員がそうではありません。メンタルを強くする、上下関係を学ぶ、体力づくりをするといったことはスポーツでなくても学ぶことが出来ます。

子供の目的にあわせて、いくつかの習い事やチームを見学しましょう。子どもの成長に合わせたに運動ができる習い事を見つけていきましょう。

スイミング

冒頭でも紹介した通り、スイミングは不動の人気を誇る習い事です。

水泳は一人で記録更新を目指すストイックなスポーツです。新しい泳法を学ぶ、長距離泳げるようになる、速いタイムで泳げるようになるなどです。

身体能力を高めてくれるほか、進級制度やタイム測定を通して達成感を味わえることが魅力です。また、「その場限り」の習い事として、家での宿題がない点も人気の秘訣です。

サッカー

サッカーは特に男の子からの人気が高く、どの地域にも複数のチームがあることが多いです。

大人数で行うサッカーは自分の特技を伸ばしてチームにい貢献していきます。自身のことだけでなくチームワークを通して色々な経験が出来ます。

ただ、土日の練習試合や、遠征、合宿など、金銭面や送迎・付き添い面でのサポートが必要です。家庭状況を冷静に判断し、入団を決めましょう。

体操

子どもの身体能力を引き出す体操も、人気の習い事です。本格的な器械体操は怪我のリスクがありますが、鉄棒やマット運動など、基本的な動作を教えてくれる体操教室もあります。

新体操などの習い事も最近では始める子が増えてきており、年齢が上がると「パルクール」などに挑戦する子もいます。

学校の体育にプラスした運動を行うことで、運動能力を高めることができるでしょう。

空手

一般的に「武道」と呼ばれる、空手・剣道・柔道のような伝統的なスポーツは、礼儀を身につける習い事としても人気があります。

上下関係がハッキリしており、あいさつや感謝の表現も学べるでしょう。指導者の人柄や教室の雰囲気もさまざまですので、まずは見学する必要があります。

小学生から生涯役立つスキルを身につける、学習系の習い事

学習系の習い事も様々です。塾だけでなく、それぞれ専門で教えてくれる習い事が人気となっています。かなり多くのバリエーションがありますが、ここでは人気なものをピックアップしています。

学習塾・通信教材

幼児期から公文や学研などの学習教室へ通う子どもが増えています。小学校中学年になると、個人塾や家庭教師へと選択肢が広がるでしょう。

体でを動かすのはあまり得意ではないけど「本が好き、集中して考えることが出来る」のであれば伸ばしてあげるのも一つの選択です。

また、「塾へ通う余裕はないけど、家庭学習を始めさせたい」という家庭におすすめできるのが通信教材です。

保護者の負担は大きくなりますが、家庭のに合わせたスケジュールができることや、短い時間から安価で取り組むことができ人気となっています。

習字・書道

保護者が、自身の経験から子どもに習わせたいと思う習い事が「習字・書道」です。大人になってから字が下手で困り、子どもには同じ思いをさせたくない…というパパママは少なくありません。

幼い頃から書道を学ぶことで、美しい字の書き方を習得するだけでなく、集中力を身につけたり正しい鉛筆の持ち方を学んだりすることができます。

ピアノ・エレクトーン

芸術系の習い事の代表と言っていいピアノ・エレクトーンは、近年男の子からの人気も高まっています。指先の運動は脳を活性化させ、学習能力の向上にも役立つと言われています。

ただ、家での練習が必須となることや、ピアノを買わなければいけないこともあり、少しハードルが高い習い事となります。

造形教室

決まりにとらわれない自由な発想をもつ子どもには、造形教室がおすすめです。ただ自分が思う物を作り、楽しんで帰ってくることが多いでしょう。

創造力や表現力を身につけることで、コミュニケーション能力も高まる効果があります。

小学校での必修化で人気の習い事

経験がない保護者にはなかなか教えることができない、芸術系の習い事。子どもが興味をもったら、ぜひ習い事の候補に加えてください。

英会話

小学校での英語教育が必修化(教科化)されたことにともない、ますます需要が高まっているのが英会話です。

ネイティブ講師を採用している教室も多く、学校とはまた違う「生きた英語」を学ぶ機会となるでしょう。

子供のうちは英語を覚えるというよりは、英語を通したコミュニケーションの抵抗感をなくし、英語圏の考え方を学ぶことを考えてあげるとよいです。

国際化社会が一層進み、生涯役立つスキルとなる可能性が高くなります。

プログラミング

英語と同じく小学校で必修化されるプログラミング。プログラミングに触れた経験がない保護者も多く、不安を感じることから、習い事の選択肢として人気が上昇中です。

小学校のプログラミング学習は、本格的なプログラムを学ぶわけではなく 論理的思考や問題解決能力 を学ぶためのカリキュラムとなっています。

ビジュアルプログラミングという子供向けのプログラミングを使い、考え方を学ぶことになります。

プログラミング教室に通い専門的に学ぶこともできますが、近年では通信教育タイプのプログラミング学習に人気があります。

ロボットプログラミングといい、ロボットを動かすためのプログラミングで子供が熱中して取り組むものが多いです。

子どもの興味関心を尊重した習い事選びを

以上、小学生の習い事事情と、おすすめの習い事を10個紹介しました。
それぞれの習い事には特別な魅力があり、悩んでしまうこともあるでしょう。

ひとつの習い事を長く続けるポイントは、なんと言っても「子どもの興味関心」です。楽しく通うことができれば長期間続けることができ、結果として上達へと向かうはずです。

子どもの意見もよく聞きながら、ぴったりの習い事を見つけてください。

※1 子どもの習い事・身につけさせたいスキルレポート
( https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2016/12/20161222.pdf)

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