子どもの学び・教育

子供の習い事なのに「親の都合」でやめたい…これってあり?なし?

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この記事を書いた人
夏野 新さん【心理カウンセラー】

虐待防止や家庭環境についての専門家。心理カウンセラーの資格を活かしながら「妊娠、出産、育児」といった女性向けのサポートをするための情報を発信しています。2児の子どもを育てながら、2019年には自身の書籍「世界が変わる! アダルトチルドレンの自己観測」を出版し、悩みを抱えるご家庭への問題解決に尽力しています。

子供の習い事は、子供のやる気や好きという気持ちを伸ばしていくのがいちばんです。しかしその一方で、送り迎えや役員の仕事、当番などを担うことも多く、親の負担も当然大きいですよね。

中には、親同士の人間関係のトラブルで、子供の習い事が親のストレスになっていることも少なくありません。子供の気持ちだけではどうにもならない、と感じることも多いのではないでしょうか。

この記事では、子供の習い事を親がやめたいと感じている方に向けてお話をしていきます。

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負担増!子供の習い事を、親がやめたい理由とは

子供の習い事で「親の負担が大きい」と感じるのはどんなときでしょうか。具体的な例をあげてみましょう。

送り迎えの負担

習い事は多くの場合親の送迎が必要です。中には送迎バスのようなサービスがあるところもありますが、ごく一部に限られています。

また、家庭環境や生活状況が変化することによって、送迎が難しくなってしまうという予期せぬ変化があることも。下の子供を出産したり、仕事を初めて時間的、体力的な余裕がなくなったりすることもあるでしょう。

役員や当番などが負担

習い事の先生だけでは手が回りきらず、役員や当番などを順番で割り振り、子供・親・先生の全体で運営していくような教室も多いですよね。

学校や幼稚園・保育園の役員や、自治会の仕事など、家庭や子供をもつことによってボランティア的な仕事が増えていきます。習い事にまで親の時間や労力をかけられない、というケースは少なくないでしょう。

親同士の人間関係トラブル

習い事をしていると、親同士の人間関係トラブルも起こり得ます。どんな組織や集団でも、人が集まるとトラブルや意見の食い違いなどが起こるものですよね。

子供は習い事も、そこにいる友達とも楽しくやっている。しかし、親同士の問題がストレスとなって「やめたい」という気持ちになるのは筆者にも経験があり、周囲のお母さんたちの中にも悩んでいる方が多い問題です。

子供の習い事を、親がやめたい……その対処法は?

親の負担を軽減すること、子育てに必要のない問題を引き算していくこと、それは確かに大切です。

しかし「子供の習い事を、親の都合でやめさせるのはどうなんだろう?」と不安になってしまうものですよね。親と子供、どちらにとっても最善といえる形にするには、どんな対処法をしていけばよいのでしょうか。

1.子供に習い事への熱意を聞いてみる

まずは、子供自身がどの程度習い事に熱意をもっているのか、しっかりと話を聞いてあげてください。「どうしても続けたい!」「習い事の場所が大好き!」と言う場合は、なぜ好きなのかというところまで細分化して聞いてあげる必要があります。

・お友達が好き
・先生が好き
・学んでいる内容自体が好き

いろいろなポイントが見えてくるはずです。お友達や先生が好きということであれば、その場所を離れさせるのは心苦しい場合もあります。

ただ、習い事は他に学ぶ場所を選ぶことができますし、習い事のスタイルも多様化しているので他の案を出すことができるかもしれません。

2.子供を「家族の一員」として、事情を説明する

親の都合で子供の習い事をやめさせる……というと「子供の意思を無視している」かのように、重く捉えてしまうことも多いでしょう。

しかし、物理的に無理な事情があるのなら、子供自身が家庭の状況に協力するのは当然です。

お金が厳しい、時間の余裕がない、送迎が難しいなど、家庭の現状を子供にしっかりと説明し、納得してもらうことも大事ではないでしょか。

「子供に大人の事情を話すのはよくない」と思ってしまいがちですが、子供も大切な家族の一員です。

家庭の事情を子供にも理解しやすく話すことは、子供をひとりの人として尊重するためにも大切なこと。対等に、敬意をもって話すことで、子供もそこから学ぶことがあるはずです。

習い事を途中でやめるともったいない?

「習い事を途中でやめるともったいない」と感じてしまうこともありますが、小さなころの習い事が今の仕事や人生に大きな影響を与えている人は、実際のところほんの一握りです。

もちろん、ひとつのことを長く継続することや、ひとつの場所で長く時間を過ごすことで得られるものもあります。しかし、やめるという選択をしても同じように得られるものがあります。

たとえば、他の教室に行けば新しい出会いや違った世界があります。これを機に違う種類の習い事にチェンジするのも、子供のまだ見ぬ成長につながります。

また、習い事をやめて家で過ごす場合でも、親子や兄弟、その他家族との時間が増えたり、自分の好きなことをしたりする時間が増えます。

宿題に時間をかけられますし、好きな遊びを楽しむ時間が増えるのも子供にとってはよい時間でしょう。どんな選択をしても、得られるものは必ずあります。

たとえ短くても「今までやってきたことが無駄になる」ということはありませんから、そのときに最善と思った選択をしていけるとよいですね。

親が習い事をやめたいときは、子供と一緒に考えることが大事

子供の意思を尊重することも当然大切なのですが、それよりも大事なのは「生活」です。日々の生活をよりストレスなく、スムーズに進められるように取捨選択していくこともとても大事です。

そのためには、子供と親が対等な立場に立って「今、習い事についてこんな困り事があるんだけど、どうしよう?」と同じ目線で話し合うことも必要だと考えます。

習い事にどの程度熱意があるか、教育のどこに重きを置くかはそれぞれの家庭ごとに違いますが、大事なのは家族みんなにとっていい方法を、家族みんなで考えるということ。

また通いが必要な習い事は難しいですが、家庭でできる通信教育も非常におすすめです。幼少期であれば大手通信教材がおすすめです。

小学生であれば自宅でできるロボットプログラミングなども近年人気があります。

そこには子供にも家族の一員として参加してもらい、対等に話し合えるのが理想的ですね。

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