仕事復帰を決めていざ子どもを保育園に預けるとき、別れ際に泣いてしまう子どもはたくさんいます。誰もが通る道とはいえ、我が子が寂しがって泣いている姿を見て心を痛めるママも多いでしょう。
この問題は時間が解決してくれることが多いですが、少しの工夫で上手く別れられるようになることもあります。
そこで今回は、登園時に泣いてしまう子どもとの上手な別れ方を紹介します。
なぜイヤイヤ期に「保育園 行かない」と嫌がってしまうの?
そもそも、なぜ保育園に預けるときに泣いてしまうのでしょうか。
多くの子どもは「分離不安」をもっており、これはとても大切な成長過程のひとつです。パパやママと離れるのは誰だって不安で、寂しいことなのです。
たとえ泣かない子でも、心の中では寂しい気持ちを抱えていることが多いでしょう。
しかし、子どもは次第に自立し、親の手助けなしで生活する日がやってきます。保育園での生活を通して自立への第一歩を踏み出すきっかけになるでしょう。
嫌がらず保育園に登園できるよう、イヤイヤ期の朝は余裕をもって
意外かもしれませんが、登園前の朝の時間が重要なポイントです。
親子共に朝のリズムが変わり、時間に追われてバタバタしてしまっていませんか?
登園前の不安な時間にバタバタしてしまうと、子どもは「お母さんが早く自分を預けたがっている」「お母さんは自分のことが邪魔なんだ」と感じてしまうことがあります。
もちろん、子ども自身がここまではっきりとした自己分析ができるわけではありませんが、なんとなく不安な気持ちになってしまうのは確かです。
バタバタしがちな朝ですが、なるべく落ち着いた時間を過ごしましょう。5分だけ早く起きて子どもと布団の中で話しをしたり、出かける前の5分間は子どもを膝の上に乗せてスキンシップを取ったり、できることから工夫してください。
リラックスタイムを作ることで、子どもが落ち着いた気持ちになることはもちろん、ママも優しい気持ちのまま出勤できる効果もあります。
保育園を嫌がる別れ際に「おまもり」を渡す
ママとのお別れが寂しくて泣いてしまう子どもには、別れ際に「おまもり」を渡してみましょう。手作りのおまもりはもちろん、小さなマスコット人形もおすすめです。
家庭からおもちゃ類の持ち込みが禁止されている保育園が多いですから、おまもりを持たせたい場合は事前に確認が必要です。
もし持ち込み不可だった場合は、刺しゅう入りのハンカチや、手作りのポケットティッシュケースなら持たせることができます。
お母さんの存在を近くで感じられるアイテムがあれば、子どもの気持ちも少しは明るくなるでしょう。
イヤイヤ期は保育園の登園が楽しくなるよう、帰宅後の楽しみを作る
大人でも、帰宅後の楽しみを心の支えに仕事をすることがあります。子どもにとっても帰宅後の楽しみがあれば、保育園生活を楽しく過ごせるかもしれません。
「帰ったら一緒におやつを食べようね」
「今日のお風呂は特別なおもちゃを用意するね」
など、本当にちょっとしたお楽しみを用意してみてください。子どもは帰宅が楽しみになるだけでなく、帰宅後の生活をイメージすることによって「ママは絶対に迎えに来てくれるんだ」という安心感を得られます。
登園前に、小さな声でこっそり約束すると、秘密感が増してより効果が高まります。
「保育園 行かない」と嫌がったらパパと一緒に登園する
保育園までママが連れて行くと泣いてしまうけど、パパとだったら大丈夫という子どもも多いようです。
パパの出勤時間に余裕がある場合は、保育園への送迎をパパにお願いしてみるのも一つの方法です。毎日でなくてもかまいません。パパに育児を手伝ってもらうきっかけにもなりますし、一石二鳥です。
登園に慣れれば、ママの送迎でも泣かなくなることが多いです。また、夫婦で一緒に送迎を行うパターンもあります。かなり余裕がないと難しいですが、子どもにとって一番悲しくならない方法を探してみましょう。
イヤイヤ期は 嫌がっていても、保育園の先生に預けてさっと姿を消す
上記の方法を試しても上手くいかなかった場合は、さっと姿を消すしかありません。
ママとしては、泣いている我が子が心配ですし、できれば笑顔でお別れしたいもの。でも子どもとしては、ママがいる限り寂しいし、ママにはいつまでも一緒にいてほしいのです。それほどママが大好きだから、泣いてしまうのです。
保育士さんはこういった事態に慣れていますから、「大丈夫ですよ、お仕事に行ってください」と言ってくださることが多いでしょう。
ママが帰った後には、保育士さんのフォローはもちろん、保育所のお友達が声をかけてくれることもあるかもしれません。
このときのやり取りがきっかけで新しい友達ができたり、ママ以外の人からの優しさを学ぶ機会になったりもします。
また、子ども自身の力で、気持ちを切り替えて遊び始めることもあります。悲しいことがあっても気持ちを切り替えてしまえば、その日一日を楽しく過ごすことができるでしょう。
「保育園 行かない」と嫌がるのは、ママが大好きだから
以上、登園時に泣いてしまう子どもとの上手な別れ方について紹介しました。
別れ際に子どもが泣いてしまうのは、ママが大好きだから。ママは自分を責める必要はありません。
また、登園には3日で慣れる子もいれば、数ヶ月かかる子もいます。泣かずに行けるようになったと思っても、土日明けにはまた泣くことも多いです。
子どもの気持ちにも寄り添いつつ、あまり考え過ぎないようにすることも必要です。
笑顔で登園できる日が必ず来ますから、ママも笑顔でのお別れを心がけてください。