魔の2歳児とも呼ばれる、イヤイヤ期。
イヤイヤ期は早ければ1歳半ごろから始まり、長くて4歳くらいまで続くこともあります。
自我の表れ方は、個人差がとても大きいもの。
この時期を乗り切るには、育児書の情報や誰かの主観的な意見は参考にならないことも多いですよね。
そんな「難しい魔の2歳育児」のつらさを少しでも和らげる方法を、一緒に考えていきましょう。
子供の個性と「魔の2歳児」のイヤイヤ期
イヤイヤ期を乗り切るテクニックは、決してひとつではありません。
子供にはそれぞれ個性があるため、他の子供に合った対処法も、あなたのお子さんには合わないことがあります。
イヤイヤ期に突入する年齢
自我が芽生える時期は、子供によって違います。
だいたい2歳前後に表れることが多いため、魔の2歳児という名前がついていますが、1歳代~4歳前後までと開きがあるものです。
そのため、自分の子供がイヤイヤ期真っ最中でも、他所のお子さんは大人しかったり、誰かの意見が参考にならなかったりと、その差に落ち込んでしまうことも多いのでは。
発達の速度や、精神的な気質も関係してくるため「2歳児にはこの方法」という明確な答えが出ないことを頭に入れておきましょう。
イヤイヤ期の表れ方
年齢だけでなく、自我の強さによって癇癪の表れ方も大きく違ってきます。
眠いときや疲れたときだけ癇癪を起すという程度の子供もいれば、朝から晩までずっと泣きっぱなしという子供もいる。
女の子に比べると、男の子の方が自我が強く、乱暴な行動や強い衝動に駆られやすいという傾向もあります。
そんな風に、イヤイヤの表れ方も子供によって本当に多種多様なのです。
イヤイヤ期の癇癪を乗り切る方法
2歳児の癇癪を乗り切るために、以下の3つの手順を実践してみましょう。
自分の子供を観察して乗り切る方法
子供の個性や好き嫌い、こだわりをより深く知ることから始めましょう。
子供の主張を認めるためにも、まずは自分の子供を観察したり、分析したりするのです。
● どんなときにイヤイヤが出やすいか
● 何にこだわりを持っているか
● 好き嫌いや興味
● 苦手な場所や事柄
子供の全体的な行動の様子や特徴を、まずは親御さん自身がしっかりと整理し、認識してあげるとよいです。
子供の生活リズムを重視して乗り切る方法
イヤイヤが発動しやすいのは、疲れているときや眠いとき、またお腹が空いたときなどが多いもの。
生理的欲求が満たされていないと、大人でもイライラしますよね。
癇癪を避けるには、生活リズムや生活のパターンをしっかり作り、なるべく同じ生活習慣を守るようにしてみましょう。
● 夕方は眠くて癇癪を起しやすいため、外出を控える
● 遊び疲れた日は早めにお風呂に入ったり、夕食をとるようにする
● 眠くなったときにすぐに入眠できるお昼寝グッズを探す
● お腹が空きすぎないよう、お腹にたまるおやつを常備する
このように、眠気・疲れ・空腹に、サッと対応できる環境やグッズなどを常に備えておくとよいですね。
イヤイヤ期で手が付けられない時の乗り越え方
ひどい癇癪を起しているときは、気が済むまで泣かせあげましょう。
というのも、癇癪を起すのは「自分の意思を表に出して主張している」状態。
言葉がスッと出てくる大人には理解しにくいですが、子供は自分の欲求が通らないことへのもどかしさを、どうやって伝えればいいか分からないのです。
あやしてもダメ・物で釣ってもダメ・抱っこすらダメ・体に触れるのもダメ…というような状況に陥ることも。
大好きなおやつをあげようにも、場所を変えて気分転換をさせようにも、体に触れることすら嫌がる子供は珍しくありません。
無理に鎮めようと躍起になると、親はどうしてもイライラします。
親がイライラすると、言葉がきつくなったり、場合によっては衝動的に手を上げたくなってしまうことだってあるかもしれません。
すると子供の癇癪はエスカレートし、かえって長引いてしまいますよね。
つまり「好きなだけ泣いたり怒ったりさせる」というのは自然な方法なのです。
放置するのが対処法なんて…と心苦しく思うかもしれませんが、そんなときは
「〇〇は嫌だったんだね~」
「〇〇したいんだよね~」
こんな風に、子供が何を求めて泣いているかを言葉にし「分かっているよ、ここで見守っているよ」ということだけを伝えてあげられるとよいですね。
2歳のイヤイヤ期育児は、子供を理解し解放させてあげること!
2歳児のイヤイヤは、忍耐力が試されます。
しかし、泣き止ませようと躍起になるよりも、開き直って受け入れる方が気持ち的に楽になることもあるのです。
● 子供のイヤイヤへの傾向を知る
● イヤイヤが起こる状況を避ける工夫
● 手が付けられなくなったら、解放させるつもりで見守る
正直なところ、2歳児育児のコツは、これに尽きるといっても過言ではありません。
親御さんはそのストレスを溜め込まず、周囲の人に協力を仰ぎ、ときどき休んだり気分転換できるとベストですね。
どんな子供も、大なり小なりの自我を発揮します。
自我を思う存分解放させてあげることが、しっかりと自分をコントロールできる子を育てると信じて、気負い過ぎない程度に向き合ってみてくださいね。