子供のわがままが過ぎ、どうやって言うことを聞かせたらよいのか分からない…
この悩み、親であれば誰しもがぶつかる壁ですよね。
子供はわがままな生き物だと言われます。しかし「自制の利かない、自己中心的な人になってしまうのでは?」という不安は常につきまといます。
この記事では、お子さんのわがままと徹底的に向き合うための方法と、将来への不安を解消する考え方をお話していきます。
子供の年齢と自我の発達
子供には、段階的に自我が発達する時期があり、いわゆる反抗期と呼ばれるものがあります。この反抗期に見られる言動は、場合によっては「どうしようもないわがまま」に見えることがあります。
【 2歳前後 】第1次反抗期
魔の2歳児、イヤイヤ期などとも呼ばれるこの時期は、子供が生まれて初めて「自分の意思」を覚える時期。自分の思い通りにならないと反り返って泣いたり、乱暴な行動に出たりします。
【小学校中学年】 中間反抗期
反抗期の中では、知っている人が少ないのがこの中間反抗期です。ギャングエイジなどとも呼ばれ「自分で考えて自分で行動する」ことの欲求が強まる時期にみられます。
【思春期】 第2次反抗期
最も多感で難しい時期の第2次反抗期。自分という人間を確立する“モラトリアム期”とも呼ばれ、自己形成に繋がる大切な自我の確立をする時期です。
お子さんの年齢と、自我の芽生え時期が重なっている場合、単なるわがままではなく、心の欲求や主張の現れであることも考えられるというわけです。
子供の自己中心的な考えの理由
子供の将来に悲観的になるときは、子供の言動の原因や、叱るべき基準を考える必要があります。
子供の自己中の基準とは?
親の言うことを聞かないのは、わがままではありません。
親には甘えがあって当然なので、少々のわがままを言っても受け入れてもらえるという、安心感の現れでもあります。
しかし、人の気持ちを無視することや、危険なこと、社会の規律に反するようなことをするときは正しく言い聞かせ、叱らなければなりませんよね。
親が「こうするべきだ」と思うことに、子供が反発するというのはわがままではなく主張です。人の気持ちや規律を乱すようなことするのは、わがままと考えても良いです。
しかし実際、これはとても難しい問題です。親の固定観念が強すぎると、その分「この子はわがままだ」と思うことも増えるし、親が柔軟な考えでのびのびしている場合、子供のわがままに対する許容範囲も広がるのです。
子供が自己中と感じる原因はなにか?
子供のわがままな言動には、何かの心理的サインが隠されていることがあります。
例えば…
・構ってほしい
・甘えたい
・不安や緊張
・気質や発達の問題
このように、子供の言動には何かしらの原因があります。わがままがひどいと感じるときは、子供の生活にストレス要因がないかどうか見直すことも必要です。
・下の子が生まれて嫉妬心や寂しさを抱えている
・親が仕事に復帰して環境が変わった
・入園や入学、進級などで不安や緊張感がある
・疲れている
これはあくまでも一例ですが、何かのストレスを主張や衝動として発散させている可能性も考えてみましょう。
子供のわがままと、大人の自己中は違う?
子供のわがままがひどいと、将来自己中心的な人間になるのではという不安が強まります。
しかし、この2つはイコールで結びつけることができません。
子供の頃に主張をしっかり聞いてもらえなかった子供は、親から離れてから自分をうまくコントロールできず自己中心的になることがあります。
つまり、幼少期の主張をすべて「わがまま」ととらえてしまうことが、子供の将来にとってよくないことでもあるのです。
将来を悲観するのではなく、まず目の前のお子さんをしっかりと見つめ、観察しましょう。
これはとても忍耐のいることですし、これを受けとめる親御さんのケアも大切になってきます。
ときには「もうわがままばっかりで嫌になる!」「どうすれば言うことを聞いてくれるの?」と、全て放棄したくなることもありますよね。
しかし、そこできつく怒鳴ったり、押さえつけたりすることが、子供の認知を歪めてしまう可能性も否定できません。
・人の気持ちを考えること
・危ないことはしない
・規律を大きく反しないこと
この点を最低限の基準として、ある程度は大雑把に見守り、受け流すということも必要な考え方です。
そのためには、親御さん自身が“するべき我慢”と“しなくていい我慢”についてもう一度考えるのも大切なことだといえます。
子供の自己中な考えに不安を感じるのは、真剣に子育てしている証拠です
子供のわがままや、正しい子育ての方法について不安になっている方は、真面目で誠実な親御さんです。
そんな不安を抱えるからこそ「もっとこうするべき」「こうしなくてはならない」という、固定観念が強く、子供と自分を責めてしまいがちです。
真面目さを少し捨てて「まぁ、このくらいはいいか」と多めに見て目をつぶることも必要です。将来ではなく、まず目の前のお子さんの心のサインについて考えましょう。
そして、余裕があるときには思う存分に笑って、お子さんを抱きしめてあげてくださいね。