「子供が勉強をしない」
「子どもが宿題をやりたがらない」
これは、昔も今も変わらないママの悩みのひとつです。
言わなくても自分から勉強や宿題をしてくれるのが理想ですが、子どもの性格や学習環境によってはそれが難しいこともあります。
宿題は毎日のことですから、子どもが宿題をやりたがらないと、ママの苦労やイライラも大きなものになってしまいます。
そこで今回は、子どもの勉強へのやる気を引き出す対策を紹介します。
子供が勉強をしない理由
子どもがご家庭で勉強をしない(宿題や家庭学習)のには、子どもなりの理由があります。
まずは宿題が嫌な理由を、子どもの立場に立って考えてみましょう。
【勉強しない理由1】子供が勉強が嫌い・苦手だからやりたがらない
最も多い理由は、単純に勉強が嫌いだったり、苦手だったりするためです。
その為わざわざ家に帰ってまで嫌いなことはしたくないので、勉強・宿題をやりたがらないことが多いです。
先生が「30分で終わる量の宿題」を出したつもりでも、子どもによっては1時間やそれ以上の時間がかかってしまうこともあります。
勉強が苦手な子どもにとっては、宿題が終わりの見えない果てしないもののように感じられ、取り掛かるのが億劫に感じてしまうことが原因の一つです。
【勉強しない理由2】 ゲームやスマホで遊びたい
子どもたちは、勉強だけでなく様々なことに興味が向きます。
友達とゲームであそんだり、友達とスマホで連絡を取ったり、勉強以外にもやりたいことがたくさんあります。
まだ自律心がしっかりと養われていない年齢の場合は、こうした自分の欲求を優先してしまい、宿題を後回しにしてしまいがちです。夜遅くなってくると今度は体力面の限界を迎え、宿題や勉強をすることができなくなってしまうのです。
「困るのは本人だから」と放任する方法もありますが、本来であればまだ親のサポートが必要な段階です。
欲求をコントロールするためにも、家庭にあったゲームやスマホとの付き合い方を子供と考える必要があります。
【勉強しない理由2】 子供自身が勉強が必要だと思っていない
子供が幼い時期にはよくある理由なのですが「何のために勉強するのか」が理解できないので勉強できないというケースもあります。
高学年や中学生などになれば、勉強の目的も意識することも出来ますが、そうならない場合は親のサポートが必要です。
では、どのような働きかけをするのが効果的なのでしょうか?次項から紹介します。
子供が勉強しない事に親がイライラするのは意味がない
勉強をしない子どもに、親がイライラして「嫌ならもうやめなさい」と言ってしまっていませんか?
親がイライラしてネガティブな声かけをすると、「勉強」「宿題」と聞くだけで、ネガティブな言葉が連想されてしまうようになります。
結果的に子供の勉強に対するイメージが暗いものになり、苦手意識が高まってしまいます。
「ここまでできたんだね!」「もう1問だけやっちゃう?」などと、明るく声をかけるようにしてください。
子供に自信がなかったり、出来ないと思い込んでいる時、励ましてあげられるのは身近にいる親だけです。
親と子の「勉強」の定義がずれていないか確認する
また、勉強については親子で「勉強」の定義について確認してみる事をおすすめします。
ベネッセが行っている小学生の学習意欲の調査では、子どもが「勉強は自主的にする」と半数以上が答えているにもかかわらず、親は「子供の学習習慣」に半数以上が悩んでいるという結果が出ています。
親からすれば勉強していないと思っても、子供にとっては勉強しているという状況も十分ありえます。
子供からすれば勉強しているのに「勉強しなさい!」と叱られたらやる気を削ぐことになってしまいます。子供が”どんな風に勉強したいのか”など一度話し合うことで解決することも多いです。
それでも勉強しない子供に悩んでいるという人に向けて、ここから対策法をご紹介していきます。
【子供が勉強しない時の対策1】勉強できる学習環境を整える
まず重要なのが学習環境です。
自室の勉強机で勉強を行う場合は、特に注意が必要です。机の上が散らかっていてノートや教科書を思うように広げることができなかったり、パッと目につく場所にゲームやマンガが置かれていたりしませんか?
興味が他に向かないように物理的に見えないようにするのは効果大です。シンプルなようで集中力はとても上がります。
物の定位置を決めると共に、勉強道具とその他の娯楽道具は別の場所で管理するようにしましょう。
【子供が勉強しない時の対策2】子供の年齢に合った勉強時間を設定する
勉強しない場合は、勉強時間がダラダラと長くなってしまっているのかもしれません。
年齢によって集中できる時間は差があります。学習時間もそれに合わせるとスムーズに終わることが出来ます。
基本的には「学年×15分」が目安になります。1年生であれば15分、2年生であれば30分といったように設定すれば子ども負担なく勉強することが出来ます。
【子供が勉強しない時の対策3】 勉強のスモールステップを設定する
毎日の宿題に一切手を付けない状態の場合は、いきなり全ての宿題をさせるのは無理だと考えます。
まずは「5分だけ」「3問だけ」といったスモールステップを設置し、自分もやればできるんだという達成感を味わえるようにしましょう。その後は無理強いをせず、本当にそこで勉強をやめても構いません。
その代わり、「昨日5分やれたから今日は10分」「3問できたなら5問もできるはず」と少しずつ目標を高くしていきましょう。そうして小さな目標をクリアする経験を重ねることで、自信になったり勉強に取り組む習慣になったりします。
また、「漢字からやる?算数からやる?」というように選択肢を与えるのも良い方法です。
【子供が勉強しない時の対策4】 勉強をやらない「今日だけ」の怠けをなくす
「遊びに行く約束をしている」「ゲームの時間限定イベントがある」など、宿題を後回しにする口実はたくさんあります。
そこで「今日だけ」を許してしまうと、その後もズルズルと後回しにする癖が付いてしまうでしょう。「家に帰って手を洗い、おやつを食べたら宿題をする」という流れをパターン化し、スムーズに宿題を始められるようにしてください。
後回しにする癖は、勉強だけでなくその後の生活にも悪い影響を与えます。
【子供が勉強しない時の対策5】 親も子供と一緒に勉強する
ママの時間に余裕があれば、リビングで一緒に勉強するのがおすすめです。
自分の資格勉強や漢検の問題集でもいいですし、子どもの宿題をコピーして一緒に解くのもいいでしょう。一緒に勉強してくれる人がいるだけで、子どももやる気が出てきます。
また、ママも「30分集中するのって大変だな」「こんなに難しい宿題をしているんだな」と新しい発見があるかもしれません。子どもを勉強好きにさせるには、まずママやパパが勉強好きになることです。
子供が毎日コツコツと勉強することが大切
以上、子どものやる気を引き出す5つの働きかけを紹介しました。
大人だって、毎日たくさんの宿題をこなすのは大変なこと。子どもが宿題を億劫に感じるのはある程度仕方ないと言えるでしょう。
ただ、この時期に毎日勉強する習慣を身に付けることができれば、中学や高校、大学や就職後に勉強が必要になったとしても、安定して取り組むことができます。
また家庭で宿題以外の学習をするのであれば通信教材がおすすめです。家庭環境や子供のペースに合わせて取り組むことが出来ますし、習い事よりも価格も抑えられます。
子供の年齢に合わせて興味がわくような教材や仕掛けがありますので「考える力」を伸ばしていくのには最適です。
また工作やゲーム、ロボットなどに興味がある子は「ロボットプログラミング」がおすすめです。プログラミング学習は新しい必須科目となりますが、社会にでても役に立つスキルでもあります。
「とりあえず今日から」「まず1問から」始めて、毎日コツコツと継続することが大切です。少しでも早い段階で子どもが勉強好きになれるように、子どもに合った働きかけを行ってください。