「東大生の半数がリビング学習をしていた」
「リビング学習をしている子どもの方が集中力を身に付けやすい」
など、リビング学習に関する様々な情報が聞かれるようになりました。リビング学習にはメリットがありますが、同時に気を付けなければならない注意点もあります。
今回はリビング学習のメリットと注意点について紹介します。
【リビング学習のメリット1】宿題につまずいていたらすぐに気付ける
リビング学習最大のメリットは、子どもの学習を近くで見守れることです。宿題に行き詰っていたらすぐに気付けますし、子どもからの質問にもすぐに答えることができます。
宿題をやり終えたとき、すぐに「やったね!」と声をかければ、子どもが達成感を感じて勉強好きになることにも繋がります。ママが近くにいることで、子どもも安心して勉強に取り組むことができるでしょう。
ところが、子どもの真正面やすぐ隣に座って「監視」するのは逆効果です。プレッシャーを与えすぎるとかえって集中できませんから、遠くから見守るくらいがちょうど良いです。家事をしたり本を読んだりしながら、ママも自分の時間を過ごしてください。
【リビング学習のメリット2】雑音の中での集中力が身に付く
リビングで学習することに慣れると、多少の雑音の中でも集中できるようになります。高校受験や大学受験といった試験は、大勢が同じ部屋で行います。
紙をめくる音、咳払い、えんぴつが転がる音など、意外と雑音が多いものです。静かな環境で学習してきた子どもは、このような少しの雑音も気になり、本来の力を発揮できない可能性があるのです。
こうした理由から、ある程度の生活音の中で学習できるリビング学習を行うことで、集中力が身に付くと言われるようになりました。
「静まり返った部屋や図書館でしか勉強できない人」と「カフェや電車の中でも勉強できる人」だと、後者の方が勉強するチャンスが広がることは間違いありません。リビング学習は、大人になってからの勉強や仕事にも、いい影響を与えると考えられます。
【リビング学習のデメリット1】リビングが散らかる
リビング学習を始めたママからよく聞かれるのが「リビングが散らかる」という声です。
帰宅後リビングでランドセルを降ろし、勉強に必要な道具を広げるわけですから、一時的にリビングが散らかるのは仕方ありません。
大切なのは、宿題が終わったらきちんと後片付けをする習慣を身に付けることです。勉強道具をランドセルに入れ、机の上の消しゴムのカスを捨てるようにしましょう。
リビングスペースに余裕がある場合は、ランドセルラックをリビングに移動させるのもおすすめです。
宿題が終わった後すぐに時間割を合わせ、持ち物の用意もしておけば、朝までランドセルラックに置いたままでも大丈夫です。子ども部屋が2階にあるとつい移動が億劫になってしまいますから、子どもに合ったやり方を見つけましょう。
【リビング学習のデメリット1】周りの配慮が必要
雑音の中での集中力を身に付けるとは言っても、テレビが付いていたり兄弟がゲームで遊んでいたりしてはさすがに集中できません。
雑音として許されるのは「料理をしている音」「洗濯物を畳んでいる音」「本を読んでいる音」程度です。子どもの興味が移ってしまうような刺激は減らすようにしましょう。
兄弟がいるなら同時に宿題をするのが理想ですが、テーブルが小さいと十分に宿題を広げることができずにケンカになってしまうこともあります。リビング学習を行う場合は、家庭状況や家具の配置も考慮しつつ、無理のないようにしましょう。
【リビング学習のデメリット3】姿勢や視力が悪くなる危険がある
ダイニングテーブルはもともと勉強用に作られていません。机の高さと椅子の高さが合わないために姿勢が悪くなったり、足が地面に付かないためにブラブラしてしまったりするでしょう。
近年は小さい子どもの腰痛も問題になっていますから、正しい姿勢で勉強できるような工夫が必要です。座布団で椅子の高さを足したり、足元に踏み台を置いたりすることである程度は姿勢を良くすることができます。
リビング学習用の椅子も販売されていますから、そちらの購入を検討するのもいいかもしれません。
また、照明やテーブルの配置によって、宿題しようとすると手元に影ができることがあります。光量が不足すると視力が悪くなりますから、電気スタンドを用意して対応しましょう。
リビング学習で家庭学習の習慣をつける
以上、リビング学習のメリットと注意点を紹介しました。
リビング学習には「子どもの勉強の様子が分かる」「雑音の中で集中できるようになる」などのメリットがありますが、後片付けや学習環境の面では注意が必要です。
その日の気分や家族の様子を踏まえて、自室とリビングを使い分けるのもいいでしょう。どんな場所でも集中できるように慣れておくことも、受験や試験には有効であると言えます。また、リビング学習を終えるべき年齢というのもなく、小学校高学年~中学生になってからもリビング学習を続けて問題ありません。
子どもに寄り添う勉強法であるリビング学習を上手に取り入れて、学力アップに繋げましょう。
▼人気記事