子どもが「友達がいない」と悩んでいる時に親が考えるべきことは?

子どもが「友達がいない」と悩んでいる時に親が考えるべきことは?

親にとって子どもの悩みは様々あるのですが、友達に関するものは少し多いようです。「自分の子どもが小学校に入学したのだけれど、新しい友達が出来るのか、ちょっと心配・・」などの声を聞く事があります。新しい環境に入る際には、友達(人間関係)に関する不安もあります。これは子どもだけでなく、大人も同様なのかもしれません。今回、「友達がいない」ということに関してまとめてみました。

友達は何のためにいるのか?

「なぜ友達がいるのだろう?」「友達の役割って何だろう?」
こんなことを考えたことはあるでしょうか?自分の子どもとの関わりにおいて、何か行き詰まった時、物事の本質について考えてみることはとても良いことだと私は思っています。
日々の生活はどうしても目の前のことをやりくりすることで精一杯になってしまいます。例えば、家庭での親の立場においては、朝から子どもがちゃんと起きたのかを確認し、着替えをさせ、食事を食べさせ、歯を磨かせ、忘れ物をしないように確認をして、家から送り出すということをしています。
そういった慌ただしい毎日の中で、時折立ち止まり、様々なことを考えることは日々の子どもへの関わりの質を高めることに大いに役立ちます。友達のことに関しては、始めに書いた「なぜ友達がいるのだろう?」「友達の役割って何だろう?」などのことを考えることです。
改めて考えると、友達はいた方が良いですが、親友のような友達がいないからといって、思い悩むことではないのではという考えに至る場合もあります。考えている中で、自分の性格などにおいて変えていった方が良い部分に気付くことになるかもしれません。
親の役割は最終的には「子どもが自立する」ということだと私は考えています。友達といつも一緒にいるよりも、一人でいることが多い子どもの方が、子どもの自立はしやすいのではないかと思います。子どもの置かれた状況を「自立へのチャンス」へと捉え、親はそういったことを意識して関わっていくと良いではないでしょうか。

一人でいても大丈夫な人の方が将来役立つかもしれない

日本では、友達がたくさんいることを良いこととする雰囲気があります。小学校入学に関して「♪1年生になったら、友達100人できるかな♪」という歌詞にもあるように友達がたくさんできることを親や教師は期待をします。コミュニケーションスキルが高く、いろいろな人と上手に関わる事ができるような人に育って欲しいと思う親もたくさんいるのだと思います。
自分の子どもが人見知りだったり、他の人と上手に関わる事ができなかったり、親しい友達がいなかったりという状況であると、尚更そういった関わりが上手な人(子ども)に育って欲しいという思いが強くなることもあります。
ただ全ての人がそういった明るくハキハキと友達と関わるような感じである必要は無いでしょう。似たような事が小学校の授業参観においてもあります。授業参観において、自分の子どもが積極的に手をあげ、発言するようなことを良いこととしてイメージしている親がとても多いです。それはほとんどの親かもしれません。
授業参観後の保護者会などの場で「うちの子どもは、今日も手を上げていませんでした。全く困ってしまいます。」という感じの発言をする人が少なからずいます。そういった場で私は「手を挙げて、大きな声で発表することばかりが良い訳ではないのでは。」ということを伝えていました。
「発表をする」という形での表現が苦手であっても、「文章で書く」という形での表現が得意な子どももいます。その子どもが得意とする部分で力を発揮することができれば良いでしょう。
私が以前、担当していたクラスにいた子どもでやはりあまり発表などが得意ではない子どもがいました。私のクラスでは、表現力を付けるために毎日振り返りの日記を書くことを日課としていました。その日記を書くことに関してその子どもは、他の子どもよりも上手でした。私が意識して褒めたこともあり、その子どもは毎日熱心にその日記に取り組んでいました。その後、その子どもは読書感想文やその他の作文でも常に賞を取るような存在になり、本人はとても自信を持って日々の生活を送るようになっていました。
友達関係の話においては、積極的に友達と明るく関わるような子どももいますが、あまり多くの人と関わらず、一人でじっくりとものを考えたり、表現したりすることがその子どもの性格に合っているような子どもがいます。そういった子どもには無理に「いろいろな人と関わりなさい」「友達をたくさん作りないさい」などの親の関わりは子どもにとっては不安になり、ストレスとなる場合もあります。
世の中の職業においては、確かにコミュニケーションスキルが大事になる仕事もあります。逆に一人でじっくりと思考し、ものを作り上げていくタイプの仕事もあります。昔からある仕事では、職人的なものです。それに加え最近の仕事では、I T関連の仕事、例えばプログラマーなどは、どちらかと言えばコツコツと一人で取り組んでいくタイプのものです。家庭において、その子どもの良い部分が将来の仕事につながるようなフォローをしていってあげたいです。将来、生きていくにあたって「強み」となるようなものが子どもにできることが理想です。

最低限のコミュニケーションスキルは身に付けたい

一人でコツコツ取り組むタイプの仕事も世の中にはかなりあるということを書きましたが、やはり最低限のコミュニケーションスキルは身に付けさせたいです。
「挨拶ができる」「不機嫌そうな顔を頻繁にしない」「不平不満ばかり言わない」「ズルをしない」「困っている人がいたら助ける」などです。
他の人との関わりにおいて最低限の関わりができ、自分自身で強みとなるモノを身に付けている人は、社会の中で必要とされる場がいくつもあると想像します。社会では、明るく、ハキハキとしており、周りの人を笑わせることができるような人がとても目立ちます。しかし、社会はそういったタイプの人だけでは成り立っていきません。様々な人が役割を分担しながら支え合っています。

今回、「友達がいない」についてまとめました。日々の生活の中で、子どもに友達ができてくるようであれば、それはそれで良いですが、もしできなかったとしても親が適切にフォローをすることで、違った育ちが期待できるのではと思います。子どもの「自立」に向け、親がその子どもに合ったフォローをすることが大切でしょう。