育児と向き合う

子育てで親も成長している!育児によって伸びるお母さんの人間力

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この記事を書いた人
いしみほ さん【育児コラムライター】

社会福祉学を専攻し、保育士・幼稚園教諭の資格を持つ育児コラムライター。社会福祉学部では「家庭環境ごとの子どもへの支援の必要性」や「北欧各国の福祉と教育」を学んだ知見を活かしコラムを執筆。2人のお子さんを育てながら、執筆の他にハンドメイド作家(タティングレース、イヤリングなど)としても活動中。

「子どもはできることが増えていくけど私は何も変わっていない」「仕事もしていないのに親として何も成長していない」「私はこのままで本当に大丈夫?」
生まれたばかりの時は、ただ泣いてばかりで何もできなかった子どもが、スプーンでご飯を食べるようになったり、お着替えができるようになったりするととても成長を感じますよね。

でも「子どもはどんどん成長していくのに、私は何も成長していない…」と感じることはありませんか?

今日はそんな風に感じているお母さんのために、保育士の私から「子育てによって伸びるお母さんの人間力」についてお話していきたいと思います。

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子どもの成長もすごいけど子育てをしているお母さんもすごい!

子どもは確かに生まれて数年で著しい成長をします。泣いて寝転んでいるだけの赤ちゃんが、笑うようになり、ずりばいするようになり、ハイハイをして、お座りをして、足を一生懸命踏ん張って立ち上がる…たった一年の間に凄い成長をしていますよね。

でも、実はものすごく成長しているお子さんの横で、お母さんも確実に成長しているんです。その成長について具体的に説明していきましょう。

子育てを通して変化しているお母さんの具体的な成長4つ

よく「親は子どもに育てられる」という言葉を耳にしますが、子どもを持ったことで成長することは意外と多いものです。下記のような変化は、あなたにも心当たりがあるのではないでしょうか。

子育ての成長その1 場面やマナーに合わせて身なりを整える

女性なら独身時代はヒールの靴をたくさん持っていた人も多いはずです。しかし、気付けば子どもと公園で遊びまわれるようにスニーカーやジーンズを履くようになっていますよね。

反対に入園式や卒園式では、その場にふさわしいようにセレモニー服を着こなします。「私のせいで子どもが恥ずかしい思いをしないように」という気持ちを持つようになった人も多いでしょう。

相手のことや場面を考えて服装を変えるというのは、大人のマナーとして大切なことです。お母さんになったからこそ、あなたは身なりを整える力が自然に磨かれてきたのです。

子育ての成長その2 見通しや予測を立てて行動できる

独身時代は毎週のようにお酒を飲みに行っていたのに、子どもが出来てからは暗くなってから出掛けることが減った人も多いでしょう。
それは、お子さんの生活リズムや安全面のことを考えてのことですし、仮に体調を崩しても病院に行けるようにという配慮もあります。
子育ては突拍子もないことがたくさん起こります。でも、それに対応できるようにあなたは行動をセーブできるようになっています。子育てを通じて、見通しや予測を立てて行動する力が以前よりも高くなっているのです。

子育ての成長その3 子どもの手本として近所付き合いをするようになる

子どもがいない時は、近所付き合いなんてなかったという人もいると思います。しかし、子どもができてから近所の人にきちんと挨拶をし、世間話ができるようになった人もいるのではないでしょうか。

これは「子どもの模範となるような行動をしよう」というあなたの中の意識が変わったことが理由です。また「子どもに何かあった時のために」という想いで近所の方と顔見知りになったという側面もあります。

誰かのために自分の習慣を変えるというのは容易いものではありません。しかし、お子さんのことを考えてあなたは自分の行動も変えるようになっているのです。

子育ての成長その4 周りの人にたくさん感謝できるようになる

若い頃は「親に感謝なんてしたことがなかった」という人も多いと思います。親に感謝するというのは、口では簡単に言えても本当の意味ではなかなかハードルが高いことですよね。

しかし、子育てをすることで「あぁ、お母さんも大変だったんだな」「私、お父さんに大切にされてたな」と両親に感謝の気持ちを持てるようになります。以前なら照れ隠しで贈れなかった母の日や父の日に贈り物も、今ではできるようになった人も多いのではないでしょうか。

また、子どもが大きくなると保育園や幼稚園にお世話になります。保育園や幼稚園があるから安心して働けるという方も多いはずです。子どもをお迎えに行くと「先生、いつもありがとうございます」という言葉が自然と口から出るのは心からの感謝の表れですよね。

人に感謝する能力はこれから生きていく中でも最も大切なことの一つです。子育ての大変さを知ったからこそ、あなたは多くの人に感謝することができるようになったのです。

子どもを初めて抱いたあの日から、お母さんは成長し続けている

子育てを始めた時、きっとお母さんは誰よりも不安だったと思います。初めてのことに戸惑い、どうしたらいいのか分からず途方にくれ、時には泣いてしまったこともあったことと思います。

ですが、それにもめげず、今日までずっとあなたは真剣に子育てに向き合っています。

嫌いなものをどうやったら食べてもらえるかキッチンで頭を悩ませ、真冬に「半そでのパジャマが着たい」という無理難題を子どもに分かる言葉で説得し、ドロドロに汚された服を空いた時間に洗濯して、布団を蹴りっぱなしの子どもに何度もお布団をかけて眠る…。毎日本当にお疲れ様です。

人は真剣に向き合ったことほど、大きく能力が伸びていくものです。必死にやっている時は気付かないだけで、子どもと一緒にお母さんも大きく成長しています。

ですから「私は何も成長してない」なんて思わないで下さい。生まれてきたお子さんを優しく抱いたあの日から、あなたは確実に成長しています。

子育てで苦労した分だけ“成長”と“思い出”が増えていく

いかがでしたか?子どもの成長は、一番近くにいるお母さんが敏感に感じ取ってくれますが、お母さん自身の成長はなかなか感じづらいものですよね。

でも、子育てをすることによってお母さんは確実に成長していっていますし、内面にもたくさんの変化が起こっています。そもそも、人は真剣に何かに向き合い、苦労している時ほど自分の成長を感じにくいものです。

例えば、学生時代に部活動をしていたという人は少し思い出してみて下さい。その当時「私、プレーも人間性もすごく今成長してる!」と感じられたことは正直なところあまりなかったと思います。

でも、大人になってから「あの時、頑張っておいて良かった」と感じることってありますよね。逆に、今になってやっと「大変だったけどいい思い出になったな」と感じられるようになったと思います。

子育てを通しての成長もあなたが毎日必死で真剣だからこそ、気付かないだけです。もう少しお子さんが大きくなった時、きっと「ああ、頑張ってよかったな」と思える瞬間がきっとやってきます。そして、大変な思いをした分だけ“子どもとの楽しい思い出”ができていくのだと私は思います。

子どもの著しい成長を見ていると不安になることもあると思いますが、お母さん自身もしっかり成長しています。ですから、自分を責めたりせず、しっかりと成長している自分を労ってあげて下さい。

▼家庭にあった子育てを考えるヒント

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